「方違え(かたたがえ)」と「急がば回れ」はちょっと違う

急ぐときこそ回り道「急がば回れ」

家事にしろ仕事にしろ生活しているなかで急ぐことは多々あると思います。
皆さんよく耳にする言葉だと思いますが「急がば回れ」という言葉があります。
言葉通りに「急いでいるときこそ回り道をしよう」ともとることが出来ます。
ですがその本質は「急いでいるときこそ確実な手段や安全な方法を選ぼう」という事なのです。
そういう言葉があることは一旦置いておいて皆さんは「急ぐ」と聞くとどんな状況を思い浮かべるでしょうか。

大抵の方はどこか目的に向かうために急いでいる状況を思い浮かべるのではないかと思います。
「急がば回れ」と少し意味の似ている言葉が陰陽道の世界にもあります。
その言葉もまたどこか目的に向かう際に使われる言葉なのです。

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陰陽道における方位の重要性

7世紀後半に天武天皇により陰陽寮と呼ばれるものが設置されました。
そこでは「陰陽頭」や「陰陽師」と呼ばれる人達が天文学や暦についての学習や研究を行っていました。
それらを総括して陰陽道と呼んでいました。

当初の陰陽道は占いではなく天文学などのことを指していたのです。
それが次第に占いやお祓いなど行うように変化していき現在ある陰陽道の形になったのです。

陰陽道では方位を重要視します。その方位は現在の東西南北よりもさらに細かく二十四方位に分けられていたそうです。
それぞれの方位に吉凶が存在しておりその吉凶は毎日ように変化します。

星座占いなどでも縁起の良い方角などがありますがあれを想像していただくといいと思います。

当時の人々は毎日出掛ける際にその吉凶を占ってから出掛けていたのでしょう。

しかしそんな中で必ずといっていいほど起こるのはその日に出掛けたい方位の縁起が悪いということです。
だからと言って目的地に行かないわけにもいきません。

そんなとき当時の人々はどうしていたのでしょうか。そこで使われたのが「方違え(かたたがえ)」と呼ばれるものなのです。

一度違う方位に向かってみる「方違え(かたたがえ)」

行かなければならない場所があるのに目的地のある方位は「凶」で縁起が悪い時に使われたのが「方違え」と呼ばれるものです。

言葉にすると難しそうですが何も難しいものではありません。
出掛ける際に一旦「吉」の方位つまりその時縁起が良い方位に向かいます。その後実際に向かいたい方位に進むというものです。

「凶」の力を「吉」の力で相殺するといった考え方なのでしょうか。
このようにして当時の人々は心置きなく出掛けることが出来たのです。

「方違え」と「急がば回れ」は似て非なるもの

陰陽道における「方違え」はあらかじめ悪いと分かっていることを良いことで相殺するものです。
「急がば回れ」は悪いかもしれないことを予測してそれを避けるための手段を選ぶものです。

両方とも「回り道」と言ってしまえば同じ言葉のように聞こえますがその真意は全く別物なのです。

しかし真意は違えどその言葉が目指すものは同じです。

「降りかかる悪い物事を避ける」

分かっていることも分からないことも含めてやはり嫌なことや悲しいことには見舞われたくないものですね。

「急がば回れ」は今でも耳にしますが古来に使われていた「方違え」はほとんど耳にすることはないでしょう。
皆さんももし機会があれば「方違え」を一度試してみてください。

それでは今夜はこのあたりで。

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