ひとりかくれんぼに使われる生米とぬいぐるみ
世の中には行ってはいけないと言われることがたくさんあります。
お風呂場で「だるまさんが転んだ」を唱えたり頭に思い浮かべてはいけない。丑三つ時や深夜0時の合わせ鏡などまだまだ他にもたくさんあります。
そんな行いの中でもなかなか危険な部類に入るのが以前やり方を紹介した「ひとりかくれんぼ」です。
それは読んで字のごとく「かくれんぼ」です。「ひとり」と書いてありますがかくれんぼは一人では出来ません。
ということでもちろん相手は居ます。ただ人間は「ひとり」です。
そうです。ひとりかくれんぼとは深夜に行う人に在らざる者とのかくれんぼなのです。
さて、実はひとりかくれんぼのやり方というのは地域や年代によって少々違いがあります。ですがいつの時代もどんな地域でも変わりなく使われるものがあります。
それが「体の一部」と「生米」です。
ひとりかくれんぼに使用するぬいぐるみの中に生米を詰めてさらに爪や髪の毛などの体の一部を入れる。
この部分だけは変わることがないのです。つまりこの行程が最も大事な部分でありぬいぐるみに人に在らざる者を憑依させるために必要な部分なのでしょう。
それではなぜこの行程が大事なのか考えてみましょう。ぬいぐるみに入れる「体の一部」は贄なのかとも考えましたがこれはきっとぬいぐるみに憑依した者とあなたをつなぐ糸つまり媒体のような役割をするのでしょう。
そして生米ですがこれは憑依するものにとっての入れ物となるわけです。神様には失礼かも知れませんが神様が宿る依り代に近いものなのでしょう。
ではなぜ生米なのでしょう。生米には何かそういった者が憑依しやすい性質があるのでしょうか?
そういえば前にこのような話をしたことがありましたね。
そう、あれは…
生米は塩と同様に除霊に使うことが出来るのか
ひとりかくれんぼにはなぜ生米が使われるのか。生米には何かに憑依しやすい性質があるのだろうかと考えていたときに以前書いた記事のことを思い出しました。
それは清めの塩がなぜ霊に効果があるのかという記事です。
その時幽霊は何らかの粒子の集まりで液体のような性質を持つのではないかという話をしました。
そして塩は吸湿性を持つために幽霊は塩に触れるとそのエネルギーや体の一部を吸われてしまうのではないかという結論に至りました。
さて、今回は生米です。お米を炊いたことがある方なら分かるでしょう。生米がどれだけの水分を吸うのかを。
もちろん吸湿性という点では塩には敵いませんが幽霊などの一部を吸収するには十分でしょう。
ひとりかくれんぼに生米を使うのはこの吸湿性に注目したためかもしれません。
しかし逆も然りです。生米が持つ吸湿性はきっと除霊や霊体を祓うことにも使えるはずです。
思い返せばどこかで生米を実際に使用して行う儀式があるという話を読んだことがあります。
そういえばキョンシーと呼ばれる不死者は生米が苦手で体が焼けていましたね。
さて、こうなると若干心配になってくるのが自宅に置いてある炊飯前の生米です。知らない間に何かに得体の知れないものが乗り移っているかもしれません。
しかしご安心ください。生米は炊飯前にしっかりと洗うものです。さらに綺麗な水で炊くことでそこに憑依しているものは水でしっかりと置換されて蒸気と共に抜け出ていることでしょう。
あなたの食卓に美味しいご飯が並びますように。
それでは今夜はこのあたりで。