雷の仕組み 雷は下から上?それとも上から下?

夏と雷と入道雲

そろそろ梅雨も開けて夏がやって来ます。夏は暑くとても過ごしづらい季節ですが夏には夏の楽しみかたというものがあります。
納涼祭や花火に素麺、海や川での水遊びなど夏らしい光景というのは意外と頭に浮かんでくるものです。
夏の空を思い浮かべてみてください。そこにモコモコとした大きな雲が思い浮かんだ方はいらっしゃいますか?
それは入道雲といって正確には積乱雲と呼ばれています。
積乱雲は非常に雷の起こりやすい雲です。

「地震 雷 火事 親父」

これは恐ろしいものを順に並べた言葉です。どこの誰がいい始めたかも分かりません。しかし雷は地震に次ぐ二番目に位置しています。
それほど雷は恐ろしいものなのです。

神の雷(いかずち)という言葉があるように神話にも雷を司る神様がたくさんいます。北欧神話のトールにギリシャ神話にもゼウスがいます。日本にも読んでそのまま雷神という神様がいます。

実際に雷が持つ電圧は数千万ボルトから2億ボルトだと言われています。さらにその時に発生する温度は2万から3万度に達するそうです。
これだけでも相当のエネルギーなのですが以前お話しましたが木星では地球よりはるかに強大な雷が起こっています。エネルギーに換算するとどれだけのものになるのか想像も出来ません。やはり宇宙は広いんですね。

このままではまた話が別に逸れてしまいそうなので話を雷に戻しましょう。

雷は下から上に上がっているという話を聞いたことがありますか?
雷は上から下なのか?それとも下から上なのか?というのはどちらも正解と言って良いのかもしれません。
まずはその前に雷の仕組みを簡単に説明していこうと思います。

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雷の仕組みと電気の流れ

雷が発生しやすい入道雲ですがそれは入道雲の形に関係しています。入道雲は上下に長くその日の気温が30度ちかくあったとしても上空では氷点下数十度になることもあります。
つまり入道雲は水蒸気と水と氷でつくられているのです。
さらにここに上昇気流が加わることにより氷や水がかき混ぜられた状態になっています。こうなると起こるのが静電気です。下敷きをこすったり衣服が擦れて起こるあのパチパチなるやつですね。
そしてこうなるとそれぞれの粒が電荷を持つことになります。小さな粒は正電荷(+)を持ち大きな粒は負電荷(-)を持ちます。
大きな粒は重いので雲の下の方に集まります。こうなることにより入道雲の上のほうがプラスになり雲の下のほうがマイナスになるのです。

次に起こるのが地表での変化です。入道雲の下の方に負電荷つまりマイナスが集まっているために入道雲の下にある地面にはプラスの正電荷が集まってきます。
しかし空気中はなかなか電気を通さないので雷はまだ発生しません。その後どんどんと入道雲の中のマイナス電荷が強くなっていきます。それに伴って地面のプラス電荷もだんだん強くなっていくのです。

そして強くなった電位差に空気の抵抗が耐えられなくなったときに入道雲の中のマイナス電荷が地面のプラス電荷に向かって飛んでいきます。これが雷の発生する仕組みなのです。
ただマイナス電荷が地表に降りてくると言いましたがこの間にも様々な原子や電子のやり取りが行われています。ですが今回の話とは少し趣旨がずれるのでこの辺りにしておこうと思います。

雲から地表に電子が向かうわけですが電気の世界では電子の向きと電流の向きは逆になります。
つまり雷は上から下に落ちますが雷の際に流れる電流は下から上に流れるのです。
雷は上からなのかそれとも下からなのかということにどちらも正解と言いましたが「雷は」と聞かれれば上から下というのが正解なのでしょう。

余談ですが雷が多い年は農作物の育ちが良いらしいですよ。特にキノコがよく育つらしいです。
単に雷が鳴るということは雨がよく降っているということなのかもしれませんがもしかすると地面に集まるプラスの電荷が関係している…なんてこともあるかもしれません。

雲と地表での電位差が大きくなりすぎると雷が起きると言いました。それは人間関係にも言えることでしょう。
あなたが誰かに対して不満を持っていたとします。その不満がストレスとなり溜まりに溜まったストレスに我慢できなくなったときにきっとその不満が何らかの形になり相手にぶつかっていくことでしょう。
雲内放電という言葉があります。これは入道雲の上部と下部の電位差により雲の内部で起こる雷のことです。
あなたの不満も同じです。その不満が相手にぶつかる前に自分の中で、もしくは別の方向に向けて発散するのが良いのかもしれませんね。

それでは今夜はこのあたりで。

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