長生きの秘訣は長寿の象徴「亀」に隠されているのかもしれない
ある晴れた日の事です。何故か足が向いたのはある神社でした。
これも何かの縁かと参拝を済ませて敷地内を散策していると少し大きめの池がありました。
その池には鯉がたくさん泳いでいました。普段は誰かが餌をあげているのでしょう。池のほとりにしゃがんで眺めていると鯉達が寄ってきます。
そしてちょうど池の対岸にある岩を見たときです。そこには何かが居ました。
それはよく見ると亀でした。池の浅瀬が体を出して日向ぼっこ所謂甲羅干しをしている最中でした。
亀を見るのが久しぶりでしばらく見いっていましたがさすがは亀です。全く動きません。
なんでしょうね。あの姿を見ているととても眠くなってきてしまいます。
ということで今回は「亀」についてお話しすることに致しましょう。
日本には「鶴は千年 亀は万年」という言葉があります。
これは亀が鶴と供に長寿の象徴とされている事が由来の言葉です。
野生の鶴の寿命はおよそ30年くらいだそうですが亀の寿命は一体どれくらいなのでしょうか。
残っている飼育記録には152年という長寿記録があります。
他にも255年という記録もあるのですが動物園間の移動などにより記録に欠落している部分があるようでこちらは公式の記録とはされていないようです。
しかしながら亀が動物界で長生きなのは間違いありません。
それは亀の持つ細胞の代謝サイクルが非常に遅いためです。
人間の新陳代謝は睡眠時に促進されて約6年で身体中の細胞が入れ替わると言われています。
この細胞の入れ替わるサイクルが遅く老化のスピードも遅いために亀は長生きなのです。
ではなぜ代謝サイクルが遅いのでしょうか。
それは体内のエネルギー消費を抑えているためです。
割愛しますがエネルギーを消費すると細胞はどんどんと入れ替わってしまうのです。つまりエネルギーをなるべく使わなければ細胞が
入れ替わるスピードも遅くなるのではないでしょうか。
しかしそれはなんとかしようとしてすぐに出来るものではありません。
亀のようにのんびりとゆったり過ごせばもしかすると長寿に近づけるのでしょうか。
ただ体を流れる余りあるエネルギーを使わずに何もしないのはもったいないかもしれません。
そういえば「亀」は長寿の他にも象徴となっているものがあるのはご存知でしょうか。
そしてその由来があの物語であることを。
夫婦円満の力を持つ動物「亀」についてのお話
長寿の象徴とされている「亀」ですが実は亀は「夫婦円満」の象徴ともされています。
その由来となったのはある昔話です。
亀が登場する昔話と言えば皆さん何を思い浮かべますか。
ほとんどの人が「浦島太郎」を思い浮かべたのではないでしょうか。
浦島太郎のあらすじとしては浜辺で子供達にいじめられていた亀を助けた太郎はお礼に海の中にある竜宮城に招かれます。
そして楽しい一時を楽しんだ太郎は竜宮城の長である乙姫から玉手箱なるものを受け取ります。
そして亀と供に陸へ戻るとそこは長い年月を経た故郷の村だったのです。
太郎は途方に暮れて乙姫から受け取った玉手箱を開けました。
すると玉手箱から煙が上がり太郎は年老いた姿になってしまったのです。
さて、この話のどこに「夫婦円満」の要素があるのだろうと思う方がほとんどかもしれません。
しかし実はこの話には続きがあるのです。
陸へ戻り老人となってしまった太郎ですが乙姫は太郎の事を慕い続けました。
そして二人は結ばれ添い遂げることになったのだそうです。
これはあまり語られない浦島太郎の後日談です。
そしてこれが亀が「夫婦円満」の象徴とされる由縁なのです。
そういえば亀の甲羅には独特の模様がありますがその由来も浦島太郎に描かれています。
ですが少々残酷なそのお話は今日はやめておきましょう。
先程「亀」は細胞の代謝サイクルが遅いために長く生きられると話しました。
そして浦島太郎は竜宮城にいる間は年を取っていませんでした。
竜宮城は水の中にあります。もしかすると人間の代謝サイクルを遅らせる秘密。そして長寿どころか不老の秘密は水の中にあったりするのかもしれません。
そろそろ泳ぐ練習をしておくべきなのでしょうか。
それでは今夜はこのあたりで。