「アリアドネ」その糸を辿ればあなたはもう迷わない

「アリアドネの糸」とは一体どんな糸なのか

子供心に興味を惹かれるものはたくさんあります。その中でも子供が必ず一度くらいは興味を引かれるであろうものがあります。

それは巨大迷路です。遊園地などにもありますね。海外の庭園などにあるガーデニングの一環として木々で造られた巨大迷路をテレビや雑誌などで目にした方もいるでしょう。

そんな風に巨大迷路に心牽かれた子供時代を経た後に大人になり人生という迷路に迷い込むとはあの時は考えもしなかったことでしょう。

人生の中では突如として無理難題が現れることがあります。
そんな難題を紐解く手掛かりや手引きの事をこう呼ぶのをご存じでしょうか。


「アリアドネの糸」と。


アリアドネはギリシャ神話に登場する女性の一人です。父はクレータ島の王ミノースで母親は太陽神ヘリオスの娘であるパーシパエーです。

クレータではアリアグネーという名前で呼ばれていたとされていてこの名前は「とても尊い」という意味を持っています。

エーゲ海周辺ではこのアリアグネーの名前を持つ女神が知られておりアリアドネは女性でありながら女神としての一面もっているとされているのです。

このアリアドネと糸を結び付けるのはある巨大迷路が関係してます。それは恋愛と脱出の絡む冒険劇なのです。

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ダイダロスの迷宮からの脱出「アドリアネ」の糸をたどれ

クレータ島の王ミノースがオリュンポスの神ポセイドンとの約束を違えたために妻パーシパエーに呪いが掛けられました。
そして呪いは牛の頭を持つ怪物ミノタウロスを生み出しました。

王ミノースは大工であるダイダロスに迷宮ラビュリントスの建造を依頼してミノタウロスをそこに幽閉しました。
そして9年に一度七人の生け贄をラビュリントスへ送ることとなったのです。

そして27年の時が経ち3度目の生け贄を送る時にアテーナイ(現在のアテネ)の王テーセウスがミノタウロスを退治するために生け贄に志願してクレータ島に乗り込んだのです。

アリアドネはクレータへとやって来たテーセウスの姿に心惹かれます。
やがてお互いに愛し合うようになった二人はミノタウロスを討伐した後に一緒にアテーナイに戻り結婚する約束をします。

しかしテーセウスが乗り込もうとしているのはダイダロスの造った迷宮です。その迷宮に足を踏み入れれば例えミノタウロスを討伐したとしても脱出することは不可能でしょう。

そこでアリアドネはダイダロスの元を訪れてラビュリントスの攻略法を教えてもらいます。その際に受け取ったのが赤い色の糸玉だったのです。

その糸玉をアリアドネから受け取ったテーセウスは迷宮に足を踏み入れる時に入り口に糸を結び付けました。
そして糸を伸ばしながら迷宮の奥へと進んでいったのです。

その後ラビュリントスの最奥にてミノタウロスを討伐したテーセウスは糸を辿り無事に迷宮から脱出したのです。

このお話が「アリアドネの糸」の由来です。

しかしテーセウスの故郷アテーナイは当時クレータ王の支配下にありました。
故にアテーナイの王テーセウスがミノースの娘アリアドネを妻として迎えることは許されませんでした。

そのため二人はクレータ島を脱出することになるのですがそれはまた別のお話です。


よく「運命の赤い糸」という言葉を聞きます。もしかするとこの時アリアドネがテーセウスに渡した赤い糸玉もまた「運命の赤い糸」だったのでしょうか。

何かを探すためには数多くある事実の中から重要な事柄を見分けることが大事だと言います。

例えあなたが進む道に迷ったり途方に暮れている時でもきっと「アリアドネの糸」はどこかにあるはずです。


そう、アリアドネの糸。いえ解決への糸口が。


それでは今夜はこのあたりで。

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