「ドラジェ」幸せというコーティングで包まれたお菓子

「ドラジェ」砂糖で包まれた幸せのお菓子

今回お話しするのは世界で一番古い歴史を持つというお菓子についてです。
そのお菓子はアーモンドなどを堅めの砂糖でコーティングして卵型にかたちづくったものです。
時を経てコーティングする砂糖はカラフルに彩られたり砂糖を使った綺麗な細工を施されたりして今も進化を続けています。
言葉で説明してもなかなか伝わらないでしょうがドラジェ小さくて丸いキャンディーのようなお菓子です。
今のドラジェの形は1220年代に生まれました。
フランス北東部に流れるムーズ川。その川の沿岸にヴェルダンという街がドラジェの発祥とされています。

しかしドラジェの原形と呼ばれるものが生まれたのはそれよりもずっと昔のことです。
1220年代よりさらに約2000年の時を遡り舞台を古代ローマに移しましょう。
古代ローマの貴族ファビウス家には一人の料理人が居ました。その料理人の名はジュリアス・ドラジェと言います。
彼はある日不注意から食材のアーモンドに蜂蜜を落としてしまいます。しかし彼はこれは新しいお菓子になるのではないかと思ったのです。
それからファビウス家では婚礼や誕生日などの祝い事の際には蜂蜜でコーティングしたアーモンドを出すようになりました。
これが現在のドラジェの原形です。彼が考案した蜂蜜コーティングには手間と技術が必要とされて大事な日に出される大切なお菓子となったのです。

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ドラジェが幸せを呼ぶと言われる由縁

フランス生まれのお菓子ドラジェ。可愛い色に彩られたドラジェ達がなぜ幸せを呼ぶお菓子と呼ばれるようになったのかをお話ししていきたいと思います。
まずはドラジェの基本材料であるアーモンドのお話です。
実はあまり知られていませんがアーモンドは多産や繁栄の意味を持っています。これはアーモンドが一度にたくさんの実をつけることから来ています。そのためアーモンドは幸福のシンボルとされているのです。

そしてそのアーモンドに色付けした砂糖をコーティングして作るドラジェは主に贈答用のお菓子として作られます。
フランスでは子供が産まれた出産祝いとして男の子が産まれたら青いドラジェ、女の子が産まれたらピンクのドラジェを贈ります。
イタリアでは結婚式の引き出物として幸福、富、子孫繁栄、健康、長寿を意味する5粒のドラジェが贈られるそうです。
先程お話しした貴族ファビウス家でも祝い事かあった時などにドラジェが出されます。

このようにアーモンドが持つ幸福のイメージも去ることながらドラジェが祝い事の際に作られて贈られることが多いのもドラジェが幸せを呼ぶと言われる由縁なのかもしれません。

今回は幸福を呼ぶと言われるお菓子ドラジェのお話をさせて頂きました。
ですが引き出物として結婚の幸せを共有したり家族で何かを祝いながらお菓子を食べる。
そんな幸せな時間こそがお菓子が運んでくれる本当の幸福なのではないでしょうか。
以前にも似たような締めくくり方をしたような気もしますがあなたに幸福が訪れますように。

それでは今夜はこのあたりで。

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