月の女神「セレネ」その愛情は夢の如く

月の女神「セレーネー」と月の女神「ルナ」

宇宙にはたくさんの星があってその中の一つが地球です。
そして地球の周りを回っているのが衛星である月になります。
「ブルームーン」に「ブラッドムーン」「スーパームーン」など様々な表情を見せてくれその満ち欠けを愛でて楽しまれてもいます。
月と人とは古来より密接な関係にあり一番身近な星なのでしょう。

ギリシャ神話にはそんな月を司る女神が登場します。
彼女の名は「セレネ」または「セレーネー」と呼ばれています。
彼女は額に月を付けていて黄金の冠を戴(いただ)いています。
セレネは銀で出来た馬車に乗って夜空を飛び回り月光の矢を放つそうです。
その月光の矢は鋭くはなく柔らかいとされていてまさに月の光の表現にピッタリですね。

セレネの容姿は絶世の美女と言われていますがその顔は月の満ち欠けを表すが如く3つの顔を持っているとされています。女神と聞くとおしとやかなイメージがありますがもしかすると結構喜怒哀楽の激しい性格なのかもしれません。

さらに彼女には四季を司る女神であるホーラという娘がいます。
娘に対していろいろな表情を見せるセレネと四季折々いろいろな姿を見せてくれる月を重ねてみるのも面白いかもしれませんね。

ここまで簡単に紹介してきたギリシャ神話に登場する月の女神セレネですがローマ神話にも月を司る女神が登場します。
ローマ神話での月の女神はルナまたはルーナーと呼ばれます。
ですがセレネとルナはほとんど同一視されているのが現状です。

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セレネの愛情は永遠に続く夢の如く

セレネはある日山で眠っている青年に恋をしました。
その青年の名はエンデュミオーンと言います。老いることのないセレネに対してエンデュミオーンは年々年老いて行きます。
それを悲しんだセレネは最高神であるゼウスにある頼み事をします。
「エンデュミオーンを不老不死にしてください」と。
ゼウスはその願いを聞き入れてエンデュミオーンを不老不死にしましたが代わりに覚めることのない永遠の眠りにつきました。
そして毎晩彼女は眠るエンデュミオーンに寄り添うようになりました。

セレネとエンデュミオーンは夢の中でたくさんの子供を産むことになります。
その数なんと50人です。しかも全員が女の子だったのです。
その娘達はメーネと呼ばれ暦を司る女神となったのでした。

この子沢山の逸話からセレネは生殖や繁殖の象徴としても崇められています。
しかし月の女神が暦の女神達ということは古来より月は太陽と同じように暦を知る上で重要な存在だったのでしょうね。

それでは今夜はこのあたりで。

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