サンタフェの奇跡と呼ばれる螺旋階段とクレマカタラーナ

サンタフェの奇跡「聖ヨセフの螺旋階段」

世の中には現代の科学では未だに全てを解明出来ていないことがあります。
そんな人智を超えた現象や対象を人は時に奇跡として讃えることもあるのです。
今回は「サンタフェの奇跡」と呼ばれるある階段のお話です。

アメリカのニューメキシコ州サンタフェにあるロレット教会にその階段はあります。
階段は段数は33段で螺旋状になっていて登り初めから登り終わるまでに2回転する構造になっています。

ここまで聞くと普通の螺旋階段だと思うでしょうが実はこの螺旋階段には支柱がないのです。
この螺旋階段は建築構造学からは再現は難しいと言われているそうです。
しかし構造学において不可能だと言われていますが「サンタフェの奇跡」と呼ばれるのは他にも理由があるのです。

それはこの螺旋階段はたった一人の手によって作られたということです。しかも使用した道具は定規と鋸と金槌のみだそうです。
鉄の釘は使われず木の釘をしているそうで宮大工が使う工法「木組み」を彷彿させられます。

なんでも教会の設計をした建築家ムーリー氏が完成直前に階段を作り忘れたことに気付いたのですがもうどうにも出来ない状況だったそうです。
そこに一人の男が現れてこの螺旋階段を作りあげたのだそうです。
そしてこの出来事は「サンタフェの奇跡」と言われこの螺旋階段はいつしか「聖ヨセフの螺旋階段」と呼ばれるようになったのです。

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聖人ヨセフと洋菓子クレマカタラーナ

聖ヨセフの螺旋階段についてお話ししましたがこの階段を製作したのが聖ヨセフというわけではありません。階段を作った人物は未だ判明していません。
それではなぜ聖ヨセフという人物の名が付けられたのでしょう。そして聖ヨセフとは一体どのような人物なのでしょう。

聖ヨセフは「ナザレのヨセフ」とも呼ばれる人物で新約聖書に登場します。彼はマリアの夫でありイエスの養父です。
カトリック教会では労働者の守護聖人とされています。これは彼の職業が大工だったことに由来しているのでしょう。

サンタフェの奇跡で作られた螺旋階段は建築構造学の常識をくつがえす木工技術が使われています。その事から大工であった聖ヨセフの名が螺旋階段に付けられたのでしょう。


少し話は変わりますが「クレマ・デ・サント・ジョゼプ」という言葉を聞いたことがありますか。
スペインの言葉なのですが聖ヨセフの話の後に聞くと宗教的な言葉かと思ってしまいそうですが実はこの言葉はある洋菓子の別名です。

その洋菓子とは「クレマカタラーナ」といいます。スペインのカタルーニャ地方で生まれたお菓子でカスタードの上にカラメルがトッピングされたものです。
冷やしたカスタードの表面をバーナーやサラマンドラで熱することによりパリパリとしたカラメルができます。

日本では「カタラーナ」という名前で食されていますので口にされたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜいきなりお菓子の話なんだろうと思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
実はこのクレマカタラーナは聖ヨセフの聖日3月19日に食べられるお菓子なんです。

しかしこのカタラーナはフランスのお菓子クレームブリュレ(日本ではクリームブリュレと呼ばれることも)と大変似ています。
どちらもカスタードの上にカラメル層があり材料や製法に若干の違いがあるくらいです。
このためクレマカタラーナはクレームブリュレの原型だという主張もあるようです。


さて、螺旋階段の話に戻りましょう。先程再現は不可能だと話しましたが「難しいが不可能ではない」という意見も出ているそうです。
出来上がったものを見て感じて解析して同じものを作り出すのは可能でしょう。

ですが本当に難しいのは誰も見たことのない感じたことのないものを作り出すことです。

今日あなたは何を作りますか。もしかするとそれは実はあなただけが知っている特別なものなのかもしれませんよ。


それでは今夜はこのあたりで。

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