「亥」勇猛な心で突き進む「猪」は健康と勝利を司る神様の使い

猪突猛進「猪」は獰猛なのではなく勇猛な動物

人は常に何か目的に向かって生きているものだと思います。
欲しいものを買うためだったり憧れの職業に就くためだったりもするかもしれません。
目的がなんにせよ何かを成し遂げるために頑張る姿は誰の目にも美しく映るものでしょう。

ですが時に目的に真っ直ぐ向かうことだけに集中して回りが見えなくなっていることがあります。
そんな時に人は「猪突猛進」という言葉を使います。猪がただひたすらに真っ直ぐ突進していく様を表した言葉です。
ということで今回は十二支の一つである「亥」イノシシについてお話していこうと思います。

シマウリのような模様がついているため猪の子供はウリボウと呼ばれます。以前親に連れ立い歩く5匹ほどのウリボウの行列を見たことがありますがなんとも可愛い行列でした。

しかしそんなウリボウも成長すると縞模様も消えて立派な猪になります。体も大きくなりその突進スピードは時速45kmにも達するそうです。
顎の力は意外にも強く人間の細い骨なら噛み砕いてしまうそうです。衝突に耐えうる堅牢な骨と丈夫な体の造りさらに雄には牙がありこの牙がまた鋭く頑丈で分厚い生地でも簡単に引き裂いてしまうのです。
そして猪の頭の高さはちょうど人間の太ももと同じくらいで突進された際に大腿動脈でも切られようものならケガでは済みません。

ここまでの説明だけ聞くと獰猛で攻撃的なイメージを持ってしまいそうなイノシシですが実は警戒心が強く臆病な性格をしています。
見慣れないものには近付かず平穏な生活を臨むのだそうです。
ただ自分の縄張りに侵入してきたものに対しては危険を省みず立ち向かいます。
故にイノシシは「獰猛」というよりは「勇猛」な動物なのです。

ちなみに「猪突猛進」という言葉もありますが実は猪は突進途中に止まることも曲がることも出来るのだそうです。

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「猪」が持つ無病息災と勝利の御利益

猪がどの様な動物かはなんとなく分かって頂けたかと思いますが実はイノシシは結構きれい好きでもあります。
彼らは沼田場(ぬたば)と呼ばれる場所で定期的に泥浴びをしたり水場で水浴びをします。
これは体に付いたダニや寄生虫を落としたり体温を調節するためです。

このように自分の健康管理を行うためなのかイノシシは万病予防や無病息災の象徴とされることがあります。

そんな猪を使いとする神様が「摩利支天(まりしてん)」です。
摩利支天は陽炎の女神です。目には見えなくても常に身近に居る存在で日よりも先に進み厄や障害を排除してくれるのだそうです。
戦勝つまり勝利の女神として武人の間でも信仰されていました。

さらに豊穣の女神ともされていて猪に乗った姿で描かれていることが多いです。そのため猪は摩利支天の神の使いとされているのです。


「猪突猛進」それは目標に向かい周囲の状況を考えずに真っ直ぐ突き進むことを意味する言葉ですが実際の猪のように警戒心を持って臆病に時々立ち止まりながら進むほうが目標に近付く本当の近道なのかもしれませんね。


それでは今夜はこのあたりで。

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