「ショウリョウバッタ」その名前の由来は九州に隠されていた

ショウリョウバッタの意外な真実

虫が苦手という人は案外多いのかもしれませんが虫に興味があったり虫が好きという人もたくさんいるでしょう。
そんな虫好きな方ならきっと一度は見たことがあるであろう虫がバッタです。

トノサマバッタにコオロギやキリギリスなど沢山の種類がいますが今回はその中のショウリョウバッタにスポットをあててみようと思います。

ショウリョウバッタの特徴は尖った頭に細長い体で色は擬態によって様々ですが主に緑色です。
梅雨明けくらいから秋にかけて見ることが出来ます。
草むらなどでよく見掛けますがなんと言ってもメスはオスと比べると非常に体が大きいです。

オスが飛ぶときにチキチキチキという音を出すことから「チキチキバッタ」とも呼ばれることもあるそうですね。

ここまでは大抵の図鑑に載っているでしょう。
ですがショウリョウバッタに関してあまり知られていない事があります。
それは漢字で「精霊蝗虫」と書くことです。

そうあの「精霊」ですね。実はこの漢字は読み方によって意味が変わってきます。
「せいれい」と読む場合は木や石などの自然界の万物に宿る神様の事を指します。ところが「しょうりょう、しょうろう」は死者の霊魂を指す言葉になるのです。

精霊蝗虫の場合は読み方はショウリョウです。つまりこのバッタには草木の神様という意味合いではなく死者の霊魂と何か関わりのある由来がありそうですね。
その答えは九州地方にありました。そこで行われるある行事に由来していたのです。

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ショウリョウバッタと精霊流し

お盆にご先祖様の霊魂が帰ってくると言われます。それは旧暦よりもはるか昔から伝わるものです。
盆の時期になると全国でいろいろな行事が執り行われますね。それらは地域によって日取りも内容も違います。

九州地方北部の長崎県では「精霊流し」と呼ばれる行事が執り行われます。
花や提灯などで彩られた精霊船と呼ばれるものを故人の家族で運ぶというものです。この精霊船には故人の霊魂が乗ると言われていますがこれがまたなかなかの大きさの物で見た目も大変豪華です。
掛け声や鐘の音の響くなか故人を弔うために行われる行事なのです。

そしてここに登場する精霊船の形がショウリョウバッタの形とよく似ていたために精霊蝗虫(ショウリョウバッタ)と名付けられたのではないかと言われています。
しかし虫には古来より霊魂が乗り移りやすいと言われています。もしかすると精霊船とは別の由来もあるかもしれませんね。

そして以前にトンボは前にしか進まないために「勝ち虫」と呼ばれているという話をしたことがあります。
実はバッタもまた前にしか進まない虫です。「勝ち虫」の称号はトンボに譲ってしまいましたがバッタも良い兆候のシンボルなのかもしれませんね。
それでは今夜はこのあたりで。

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