稲荷神と荼枳尼(ダキニ)天 混同されがちな二つの神様

稲荷神と狐

お稲荷さんと聞くとみなさん狐を思い浮かべると思います。このブログでも狐にまつわる話をいくつかしてきました。

今回は京都に鎮座する伏見稲荷の祭神でもある稲荷神と時々混同されがちな荼枳尼(ダキニ)天についてお話ししようと思います。

お稲荷さんは狐というのは皆さんの頭に刻まれたイメージで実はお稲荷さんは稲荷神のことを指します。稲荷神とは正式名を「宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)」といい狐ではなく女神だと言われています。この宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)は穀物の神様なんですが別名を「みけつのかみ」と呼ばれています。

この「みけつのかみ」の「けつ」というのが狐の古い読み方「けつ」であることと貯蔵してある穀物を荒らすネズミを捕食してくれること。そして狐のしっぽが稲穂に似ていることから狐は稲荷神の眷属となったそうです。

そして稲荷神が狐というイメージがいつのまにか根付いてしまったといわれています。

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荼枳尼(ダキニ)天と狐

荼枳尼天というのはインド発祥のヒンドゥーの神様が由来だと言われている仏教の神様です。

こちらの荼枳尼天の狐に関係していますが実際は白狐の乗った天女様です。天女と聞くと優しい美女を想像するかもしれませんが結構怖いです。人の寿命が来る半年前にそのことを察知して寿命をまっとうする間はいろいろ守ってくれるんですが寿命をまっとうするとその人の心臓を食べてしまうと言い伝えもあるほどです。

しかし長い信仰がご利益につながると言われる神様も多い中この荼枳尼天は人を選びません。誰にでも一度拝むだけで開運や健康に出世などのご利益を与えてくれるといわれています。ですが世の中そううまくはいかないものです。荼枳尼は一度拝んでしまうと毎日拝み続けなければいけない、もし拝むことをやめてしまえば悪いことが起きると言われてもいます。長い歴史の中で羅刹と呼ばれただけのことはあるかもしれません。

稲荷神と荼枳尼(ダキニ)天を間違えないために

稲荷神と荼枳尼天は狐を共通点とするも全く違う神様です。間違って拝むことがないようにはどうしたらよいのでしょうか。

簡単な見分け方は稲荷神は神道の神様で荼枳尼天は仏教の神様だということです。ということは基本的には稲荷神は神社に荼枳尼天は寺院に祀られています。○○大社、○○社には稲荷神が○○寺、○○院には荼枳尼天というふうに覚えておけばよいと思います。

ですがこれは基本的にはです。かつて神仏習合によって稲荷神と荼枳尼天は混同されてしまいました。その後の神仏分離によってまた区別されてはいますが今でもどこかにその名残が残っているかもしれません。

間違って訪ねてこられてもあまり良い気分はしないものです。まずはよく確認してから参拝することをおすすめします。そして神道と仏教では参拝方法が違います。失礼の内容に参拝しましょう。

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それでは今夜はこのあたりで。

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