「猿」山を守ると言われている猿は神の使いでもあった

猿にまつわる縁起の良い話

もうすぐ冬がやってきます。
冬と言えば温泉ですね。
そして温泉と言えばやっぱり「猿」でしょう。
猿以上に温泉の似合うは動物は居ないと言っても過言ではないと思っています。

と言うことで今回は猿についてお話しましょう。

猿にまつわる有名なものは日光東照宮の三猿「見ざる言わざる聞かざる」でしょうか。
「人の欠点や過ちなどは見たり聞いたり言わない方が良い」という意味をもったものです。

他には植物の南天と九匹の猿が描かれた絵を見たことがないでしょうか。
あれは「南天九猿(なんてんくざる)」と呼ばれるもので「難(南)が転(天)じて苦(九)労が去る(猿)」という大変縁起の良い絵なのです。

この絵からも分かるように猿が「去る」に通じることから苦労や病気、厄介事を遠ざけてくれるとして元来猿は縁起の良い動物とされてきました。

朝を告げる動物と言えば鶏が思い浮かびますが猿も同様に朝になり太陽が昇ると騒ぎだします。これもまた猿が縁起の良い動物と言われる由縁なのです。

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京都を守る日吉大社の神猿(まさる)

古都京都の北東部から滋賀県大津市にまたがるようにそびえているのがあの有名な比叡山です。延暦寺の建立された山としても知名度は高いですね。

この比叡山には延暦寺だけでなく日吉大社が鎮座しています。
日吉大社は日吉神社、山王神社、日枝神社の総本山です。日吉が太陽に通じることで日の出から活動を始める猿を神の使いとしています。これは日枝神社に山王神社も同じです。

猿が神の使いと言われるのはかつて釈迦が猿の形を借りて世の吉凶を人々に示したことに由来します。
「申が示す」ということで「神(しめすへんに申)」という漢字が出来上がったのだそうです。

この日吉大社には神の使いである猿「神猿(まさる)」が居ます。
実はこの神猿は重要な役割を持っているのです。
日吉大社は京都から見ると北東に位置します。北東を十二支で表すと丑寅の方角になります。
丑寅の方角は陰陽道でいうところの鬼門です。鬼門からは様々な邪がやって来ると言われています。
神猿は鬼門よりやって来る邪から京都を守っているのです。

京都に都を置く際に鬼門に山があることが懸念されたらしいのですが比叡山に日吉大社があることで安心して都を置くことが出来たのだそうです。

もしかするとあなたもどこかで猿に出会うことがあるかもしれません。
しかし猿も神様と同様に怒らせると怖い存在です。

「触らぬ神に祟りなし」です。そっと見守ってあげましょう。

それでは今夜はこのあたりで。

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