星から生まれた神様「寿老人」とはどんな神様なのか
「流れ星が消えてしまう前に願いを三回繰り返す事が出来ればその願いが叶う」と言います。
ただ流れ星の流れている時間は約1秒長くとも2秒くらいでしょうか。。その間に願いを三回繰り返すのはなかなか難しいものですね。
もしあなたが流れ星に出会ったのなら一体何を願うのでしょうか。
今回はそんな星から生まれたとされる七福神の一柱「寿老人」についてお話ししましょう。
キーワードは流れ星の「星」と願いを三回繰り返すの「3」です。
中国の三大宗教の一つ「道教」の世界には人の願望を司る三つの星があります。
この三つの星々はそれぞれ「福星」「禄星」「寿星」と呼ばれて崇められています。
中国ではこれらの星達を神格化して三人の神様として描かれることが多いです。
福星は官服を着た黒髪の姿、禄星は緑色の服を着て金銭を抱えた姿で。そして寿星は頭が長く白ひげをたくわえた老人の姿で描かれます。
これら三人を一体と考えてそれぞれの星の頭文字「福」「禄」「寿」を並べて生まれたのが七福神の「福禄寿」です。
そして「寿星」が単独で日本に伝わってきた神様が七福神の「寿老人」とされています。
よく寿老人と福禄寿が同一の神だと言われるのはこの事が由縁なのです。
このようにして日本に伝わってきた寿老人ですがこの神様にはどんな御利益があるのでしょうか。
七福神の一柱「寿老人」がもたらす御利益にはどんなものがあるのか
三星信仰における三つの星の内「寿星」は実は実際に存在する星です。
その星の名前は「カノープス」と言います。カノープスはりゅうこつ座にある恒星です。1等星であり空にある星では太陽、シリウスに次いで三番目に明るい星です。
別名「南極老人星」とも呼ばれるこの星こそが「寿星」なのです。
その寿星の化身とされている神様「寿老人」にまつわる話はいろいろとありますがこの神様がもたらす御利益はあることに特化しています。
手に持つ瓢箪には不死の霊薬が入っているとされもう片方の手には不老不死の伝説も残る「桃」が描かれます。
そんな寿老人がもたらす御利益はもちろん「長寿」です。この長寿はただ長生きという事ではなく健康で長生きが出来るという意味が込められています。
寿老人を祀る霊場として有名なのは浅草の鷲神社でしょうか。しかし都七福神や伊勢七福神、出雲七福神など霊場は数多くあります。
あなたの感性に合う霊場を探すのも良いかもしれませんね。
冒頭で流れ星が流れている間に願いを三回繰り返すのは難しいと言いました。
ですがそれは願い事が多いせいなのかもただ一つの願い事ならもしかすると三回願いを唱えることが出来るかもしれません。
「願いを叶えるためには多くを望まないこと」御利益が長寿に特化している寿老人もその事を教えてくれようとしているのかもしれませんね。
それでは今夜はこのあたりで。