「逆柱(さかばしら)」柱を立てる時に注意すること

「逆柱」逆さに立てた柱は不吉であり不運を呼び込む

動物達が自分の巣を作ります。それは言わば自分の縄張りを作るということです。人間も一生懸命働いて自分の縄張りを作ります。いわゆるマイホームつまり家を建てるということです。
そんな家を建てる際に潜む意外な罠があるのをご存じでしょうか。その罠は現在ではあまり気にもかけないような部分に潜んでいるのです。

それは柱です。大黒柱を始め日本家屋において柱は家を支える重要なものです。この柱を立てるときに実は注意すべきポイントがあります。
それは柱の上下の向きです。柱は木から作られます。木が生えている時にも上下がありますがこの生えていた時の上下の向きを逆さに柱として使ってしまうことを「逆柱(さかばしら、さかさばしら)」と呼びます。
家を設計する際に風水などを元に間取りを考えたりする方もいらっしゃるでしょうがこの逆柱もまた家を建てる際に気を付けることの一つなのです。

それではこの逆柱はなぜ良くないのでしょうか。それは古来より逆柱は不吉であり不運を呼び込むものとされているからです。
ではいったいどんなことが起こるのでしょうか。

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逆柱の呼びこむ怪異とその意外な対策法

樹木が本来生えていた上下の向きを逆さにして柱として用いることを逆柱(さかばしら)と呼びます。
この逆柱はあまり良くないと言われているのですが一体どんなことが起こるのでしょうか。

いずれ紹介しようと思っていたのですが家鳴り(やなり)という怪異があります。この家鳴りは家や家具などが突然揺れ出したりするというものです。材料の温度や湿度の変化により軋んで音を出すことも家鳴りと呼びますがこれとはまた別物です。
よくポルターガイストという言葉を聞きますがどちらかと言えばこちらに近いものです。

逆柱はこの家鳴りを引き起こす原因ともされています。ほかにも火災や倒壊などを引き起こすなど不吉な事を呼び込むものだとされています。
そして最終的には家の寿命を削り家運すらも衰退させると言われているのです。

しかし木材が加工されて柱になってしまうと本来の上下の向きは分かるものなのでしょうか。大工さんなどのプロから見れば木目などの状況から分かるのかもしれませんが一般の人には難しいかもしれませんね。

しかしご安心ください。実はそんな逆柱にある対策法があるのです。
「毒を以て毒を制す」と言ったところでしょうか。日本に伝わる「建物は完成と同時に崩壊が始まる」というもう一つの伝承を利用するのです。
あえて建物を完成させずに造り残しがある状態に留めておくのです。こうすればたとえ逆柱が混じっていたとしても未完成なので逆柱は力を発揮できません。
この未完成の状態でおいておくというのは日本では古来から行われてきたことです。古くは鎌倉時代に江戸時代でも頻繁に行われていました。
しかし現代では造り残しなんて許されないでしょう。

ではどうするのか。そのヒントは日光東照宮の陽明門にありました。実は陽明門には一本だけ逆柱が使われています。あえて逆柱を使っているのです。
陽明門の柱には模様が刻まれています。もちろんその逆柱に刻まれた模様は他の柱とは逆さになっています。
模様も何もない逆柱は立てた時点で柱となってしまいます。つまり模様を入れることにより逆柱を入れながらも陽明門を未完成の状態に保っているのです。
しかし実際に家を建てる際に柱に模様を入れるわけにはいきませんのでやはり逆柱にならないようにする一番の対策法はしっかりと柱の材料を見極めることなのでしょうね。

それでは今夜はこのあたりで。

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