指を鳴らしてしまう理由は人間の本能に潜んでいるのかも

ポキポキと指を鳴らすのは本能によるものかもしれない

生命の神秘と言いますかこの地球上に生きるものは不思議なものです。
何が不思議ってその進化と携わっている機能の全てです。
それはまさにサーモグラフィーとも言える赤外線を関知できる蛇の持つ「ピット器官」に高度な振動感知システムであるモグラの「アイマー器官」など人間が持っていない特別な能力を持つ動物は数多いです。

しかし人間も負けてはいません。長い年月により退化している可能性もありますが危険を感じると嗅覚や聴覚などの五感が鋭くなったり「火事場の馬鹿力」と呼ばれるように能力のリミッターを外した状態になることも出来ます。
危機を回避つまり生存するための能力は人間にも携わっているのです。

そんな人間の行動に関するふとした疑問。今回はそこに焦点をあててお話ししようと思います。

前回は「なぜパン屋でトングをカチカチしてしまうのか」について考えてみましたが今回のお題はこちらです。

「なぜ人は指をポキポキ鳴らすのか」

指パッチンではなく間接を鳴らす方です。何気ない瞬間にポキポキと指を鳴らす人がいます。きっとこの行動にも何か理由があるはずです。今回はこの行動について考えてみたいと思います。

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指が鳴る仕組みと鳴らす理由

指を鳴らすと言いますが間接が鳴ることをクラッキングと呼びます。まずはなぜクラッキングが起こるのかについてまずお話ししていこうと思います。
人間には約200の骨があり間接は約260あるそうです。間接には間接包と呼ばれるものがあり間接包の中には滑液という液体が入っています。
間接が動く際にこの間接包の中でキャビテーションが起こります。滑液内に気泡が発生してその気泡が消滅する際にポキポキという音が鳴ると言われています。
しかしこの気泡が壊れる際にエロージョンと呼ばれる現象も同時に起きていて気泡が割れる衝撃で体の組織に損傷を与えるのです。その衝撃過重は1トン近くある場合もあり……

すいません。このまま行くといつものように話が脱線しそうなので指の鳴る仕組みについてはこのあたりにしておきます。
それでは「なぜ人は指を鳴らすのか」について考えていきたいと思います。

気持ちを切り替えたり気分を落ち着かせるため

話に聞くところでは人によっては指を鳴らすと気持ちが落ち着きリラックスできるそうです。
赤ん坊が母親に抱かれて鼓動を聞いて落ち着くのと似たようなものなのでしょうか。いえ、違いますね。

よく整体などで骨を鳴らされます。腰痛や肩凝りが楽になると思いますがあれは骨を鳴らされたからではなく骨のズレを矯正したために楽になっているのです。
自分で骨を鳴らしたからと言って骨が正しい位置に矯正されるわけではありません。
実際に楽になったという人は偶然にも骨のズレが解消されたのでしょう。

気持ちが落ち着くかと言われるとなんとも言えませんが骨を鳴らして体をリラックスするというのはこのあたりから来ているのかもしれませんね。

指を鳴らして音で威嚇している

トングに引き続き出ましたね。またも威嚇です。
相手を威嚇する際に握り拳をもう片方の手で握り鳴らす姿を漫画やドラマでもよく見掛けますね。もっとも最近はあまり見掛けないので「見掛けましたね」のほうが正しいでしょうか。
動物には縄張りがあります。そして縄張りの中に他の動物が入ってくると威嚇をして追い出そうとします。
もちろん人間にもパーソナルスペースと呼ばれるその人の持つ範囲があります。
パーソナルスペースだけではなく自分の持つ領域に何かが侵入してこようとするときっと威嚇して追い出そうとするでしょう。
指を鳴らすというのはその威嚇行動のひとつなのではないでしょうか。

さらに動物や虫は威嚇の際に音を発する種類がいます。ガラガラヘビもそのひとつですね。
人が指を鳴らす時のポキポキという音もきっと威嚇のサインなんでしょう。

本能で感じた危険を音により回避している

しかし思い出してみてください。これらに当てはまらない状況の時に指を鳴らした経験はないですか?リラックスしながら自分の部屋に一人でいるときなどですね。
別に何も考えずにのんびりしながらでも指を鳴らした時があったはずです。
以前こんな話をしたことがあります。

「音には邪を祓い場を浄化する力がある」

神社での参拝の際に行う柏手しかり風鈴の音色や鈴虫の音色にも魔除けの力があるという話をしました。
あなたが一人でいるときに何気なく指を鳴らしたときにはもしかするとあなたの本能が何かを感じ取って威嚇行動に出たのかもしれません。
あなたにひっそりと近寄る得体の知れない何かに対して。
とこんな事を考えつつもこれだけは伝えておかなければいけないと思っています。

「骨をポキポキ鳴らすのは体にあまり良くないそうです」

それでは今夜はこのあたりで。

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