「ハロウィン」と「ワルプルギスの夜」の意外な関係性

「ハロウィン」と「ワルプルギスの夜」にある関係性

ここ最近になって「ハロウィン」というものが日本にも定着してきました。仮装やパーティーの様子がテレビや雑誌でも取り上げられて知名度も上がってきましたね。
一方「ワルプルギスの夜」も知っている人は知っている言葉だと思います。
まったく関係のないように思える「ハロウィン」と「ワルプルギスの夜」という二つの言葉には実はちょっと関係性があるのです。
今回はその事についてお話ししようと思います。

「ハロウィン」とはどんなものなのか

まずはハロウィンとはどんなものなのかをお話ししていきましょう。
最近になり日本でも知名度が上がってきたハロウィンですが毎年10月31日に行われます。
子供達がお化けや魔女に仮装して近隣の家を巡り「トリック・オア・トリート」つまり「いたずらされたくないならお菓子をちょうだい」という言葉を口にしてお菓子を手に入れるという行事です。
カボチャをくりぬいて作る「ジャック・オー・ランタン」がハロウィンの象徴となっていますね。

元々ハロウィンは古代ケルト人が秋の収穫を祝って悪霊を祓うために行っていたお祭りなのですがいつの間にかそういった意味合いは忘れられてしまいました。

「ワルプルギスの夜」とはなんなのか

ワルプルギスの夜と聞いてもほとんどの方の頭にはてなマークが浮かぶでしょう。
ヴァルプルギスの夜とも表記されるワルプルギスの夜とは4月30日の夜の事を言います。正確には4月30日の日没から5月1日の夜明けまでの事です。
この日に行われる行事は国により様々なのですがドイツではワルプルギスの夜にはブロッケン山に魔女たちが集まり集会をすると言われています。
集会と言っても怖い集会ではなく和気あいあいとした宴会のような集まりだそうです。

ワルプルギスの夜にはかがり火が炊かれます。本来「死者を囲う」と意味を持つこの夜は生者の世界と死者の世界の境目が弱くなるとされています。
この夜にさ迷う死者や不浄な魂を追い払うためにかがり火を炊くのだそうです。

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ハロウィンとワルプルギスの夜は古代ケルト人にとって大切なもの

簡単にハロウィンとワルプルギスの夜について説明しましたが実はこの二つは古代ケルト人の風習に深い関連があるのです。
四季のある日本とは違い古代ケルト人は一年を暖季と寒季に分けていました。
暖季の始まりを5月1日、寒季の始まりを11月1日としていてそれぞれを盛大に祝っていたのです。

寒季の始まりである11月1日はカトリックの祝日にもなっている「諸聖人の日」とされていてこの日は「ハロウマス」と呼ばれています。
ハロウマスの前の日にあたる10月31日は「ハロウ・イブ」と呼ばれていましたがこれがいつからか変化して「ハロウィン」と言われるようになったのです。
一方暖季の始まり5月1日は光と太陽の帰ってくる日であるメーデーでありながら同時にキリスト教における「聖ワルプルガの日」でもあります。
この事から4月30日の日没から5月1日の夜明けまでは聖ワルプルガの名からワルプルギスの夜と呼ばれるようになりました。

このようにハロウィンとワルプルギスの夜は古代ケルト人の風習から生まれた大切な日なのです。

一見すればまったく関係のないような事でも突き詰めればそこにはなにか関連があるということは意外に多いです。
ハロウィンもワルプルギスの夜もその本来の意味を知ればもっと別の楽しみかたを出来るのかもしれませんね。

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それでは今夜はこのあたりで。

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