二人の愛を誓う結婚式とウェディングケーキ
「おめでとう」「おめでとう」
「ありがとう」
二人の愛を誓いそれを祝うのが結婚式です。その結婚式の中でブーケトスと呼ばれるものが行われます。花嫁がブーケを投げそのブーケを手にした人が「次に結婚することが出来る」または「幸せになれる」と言われているアレです。
ブーケトスでブーケを受け取る事が出来るのは一人だけです。ならブーケを受け取る事が出来なかった人は幸せになれないのでしょうか。
それは違います。たとえブーケを手にする事が出来なくともあなたは幸せのおすそわけを受け取る事が出来るのです。
その答えはウェディングケーキです。今では段々とその意味合いが失われていっている気がしますが本来ウェディングケーキには幸せを共有するという意味が込められていました。
それでは時代を遡って古代の結婚式を覗いてみましょう。そこにはきっとウェディングケーキの本来の姿があるはずです。
古代ギリシャの結婚式とビスケット
ここはギリシャです。それも遠い昔の古代ギリシャです。
今二人の男女がちょうど結婚式を挙げています。リングブーケとパールを身に付けた花嫁の指に指輪を通す花婿の姿が見えます。結婚式も終わりに近付いているようです。
おや?誰かが花嫁に何かを振り掛けています。そして参加者が花嫁に振り掛けられたものを拾っています。あれは一体なんなのでしょう?
それは実は「ビスケット」なのです。小さく堅いビスケットを砕いて花嫁に振り掛けていたのです。
古代ギリシャでは命の糧として貴重な小麦を使い作られたビスケットを振り掛けることで二人の繁栄と幸せを願ったのです。
そしてそのビスケットの欠片には幸せが詰まっているとされていて式への参列者がそれを拾い幸せを分けてもらっていたのです。
この結婚式に使われていたビスケットこそがウェディングケーキの元祖だと言われています。
そして時は流れビスケットはシュガーケーキになりシュガーケーキはウェディングケーキへと変わっていきました。
ウェディングケーキに込められた3つのおすそわけ
ウェディングケーキと言えば普段店や家で口にするケーキよりも豪華なものを想像します。
デコレーションは好みもあるので装飾豊かなものからシンプルなものまでいろいろですが普段口にするケーキとの一番の違いはやっぱり大きさでしょう。
よく目にするウェディングケーキは三段重ねになっているものが多いのですがこれには実は意味があるのです。
この三段にはそれぞれ「参列してくださった方へのおすそわけ」「式に来られなかった方へのおすそわけ」そして「未来の家族へのおすそわけ」というように一段一段に想いが込められています。
ビスケットとケーキと幸せと
ビスケットから始まったウェディングケーキの歴史ですが込めらる物は変わってもそこに込められてきた想いは変わりません。
「みんなが幸せでありますように」
夢のような話ですがビスケットが地球上に住む人の数だけあればビスケットを食べている間は世界も少しだけ平和なのかもしれません。
あなたが一番幸せをあげたい人は誰ですか?
それでは今夜はこのあたりで。