幸せを運ぶハート型はなぜ猪目と呼ばれるのか
この世界には様々な形があります。そして形は模様を作ります。波が作る波紋は模様の中でも紋様と呼ばれ人が描き出した人工的な模様は文様と呼ばれます。
この中でも人工的に描く文様は建築物の装飾や日用品、看板や服などにも描かれており装飾の意味で描かれたものもあれば所有権を誇示したり注意や警告、または魔除けの意味で描かれている模様もあるのです。
今回はこの世界にある数多の文様の中から「猪目(いのめ)」と呼ばれる模様について詳しく話そうと思います。
模様について言葉で説明するのは難しいですが猪目について説明するのは至極簡単です。
猪目模様は「ハート型」です。
正確にはハートを上下逆さにした形です。
皆さんは神社仏閣を訪れることはあるでしょうか。
そんなに目立つものではないので注意して見ないと分からないかも知れませんが神社仏閣では様々なところにこのハート型の猪目模様が施されています。
なぜ由緒正しい場所にそんな可愛い模様が使われているのだろうと感じた方も少なくはないのでしょうか。
猪目模様は古来火除けや魔除けとして使われてきた模様なのです。
実は猪目は建築物だけに使われるだけではありません。琵琶や鍔(つば)にも猪目が用いられています。
ではなぜ猪目はハートの形をしているのでしょう。
それは読んで字のごとくですがハートを逆さまにした形が猪の目の形に似ているからだそうです。
「恋」と「猪目」と「猪突猛進」
猪の目がハートを逆さまにした形のようなので猪目模様はハートに似ているのだそうです。
話は変わりますが目がハートと言えばよくアニメや漫画でも使われているのを見た覚えがありますね。
魅力的な相手を見つけたときや恋に落ちるシーンでよく見掛けるあの目ですね。
恋は盲目とはよく言ったもので恋に落ちると周りが見えなくなるものです。
周囲の視線も気にならず周りの声も聞こえなくなる。恋愛を成就させるために自分の思うがままに突き進むこともしばしばです。
その様子を言い表すのならまさに猪突猛進。周りを見ずに走る姿は猪の如くです。その目を猪目にしてです。
ですがハートの模様は愛情を表し恋愛を成就へと導くと言われます。もしかすると時に何も考えずに突き進むことも大切なのかもしれませんね。
そして先程も言いましたが猪目は火除けの効果もあると言います。きっとあなたを守ってくれるはずです。
危険な恋のヤケドから。
それでは今夜はこのあたりで。