ドイツの菓子パン「シュトレン」
シュトレンという名の菓子パンを見たことがありますか?日本ではシュトーレンと呼ばれることが多いです。ドイツやオランダでよく食べられているものなのです。「シュトレン」とはドイツ語なのですがオランダでは「スルト」と呼ばれています。
ドライフルーツやナッツが練り込まれた生地で作るのですが焼き上がりは少し固めになっています。ドライフルーツやナッツのほかにもチーズが練り込まれたものもあるのですがいくつか紹介していきます。
・ヌッスシュトレン
いろいろなナッツを練り込んだシュトレン
・クワルクシュトレン
フレッシュチーズなどのチーズ製品を練り込んだシュトレン
・ブターシュトレン
レーズンにアーモンド、ドライフルーツを練り込んだシュトレン
このように様々な種類のあるシュトレンですが伝統的なお菓子というのは昔から各家庭でもよく作られています。きっと紹介した他にもその家々によって秘伝のシュトレンもあるのではないでしょうか。
「シュトレン」と過ごすクリスマス
シュトレンはドイツやオランダで普段から食べられている親しみ深いパンなのですがドイツやオランダで必ずシュトレンを食べる日があります。
それはイエス・キリストの生誕を祝う日である「クリスマス」です。日本人がお正月にお餅をたべたりお雑煮を食べるのと同じでクリスマスにはシュトレンを食べるという風習が根付いているのです。
ですがこのシュトレンはクリスマスを共に過ごし存在だけではないのです。実はシュトレンはクリスマスを共に待ちわびる存在なんです。
ドイツやオランダではクリスマスの時期に売られるシュトレは「クリストシュトレン」と呼ばれます。ケーキが「クリスマスケーキ」に団子が「月見団子」と時期によって名前を変えるのとおなじです。
キリスト教にはアドベンドと呼ばれているクリスマスを待つ期間が約4週間あります。クリストシュトレンはその期間中に毎日少しずつスライスしながら食べられます。
毎日少しずつ食べることでパンには日が経つごとにドライフルーツやナッツの風味が増していき美味しくなるのです。毎日美味しくなっていくシュトレンと共にクリスマスを待ちわびるんだそうです。
「昨日よりも今日」「今日よりも明日」馴染む味と増える幸せ
味が馴染みドライフルーツやナッツの風味と共に日々美味しくなっていくシュトレンは「昨日よりも今日」というように今日への楽しみを与えてくれます。
美味しいものは人を幸せな気分にしてくれます。「昨日よりも今日」そして「今日よりも明日」というようにシュトレンは幸せを繋げてくれるのです。
毎日が「つまらない」だとか「平凡で変化がない」と感じている方がいるのならまだ見ぬ明日に楽しみをくれるあなただけのシュトレンを見つけてみてはどうでしょう。
ですが食欲の秋という言葉もあります。食べ過ぎにはご注意を。
それでは今夜はこのあたりで。