神様に奉納された神馬と絵馬の由来
エンジンやモーターが発明されるよりも前は車の動力には牛や馬などの動物の力が使われていました。
特に馬は馬車を引くだけではなく人が乗って移動するための手段として広く使われています。
馬と言えば神社でよく見かける「絵馬」があります。多くは馬の絵が描かれた木の板に人々が願いを書き奉納します。
ところで「なぜ馬なのか?」と思ったことはありませんか。
実はそれにはちゃんとした由来があるのです。
古来より馬は神様の乗り物とされてきました。そのため神事などで神馬(しんめ)と呼ばれる馬が奉納されることがあります。
しかし馬は大変高価なものですしそう易々と奉納出来るものでもありません。
そこで木の板に馬の絵を描いて神馬の代わりに奉納するようになりました。これが絵馬の始まりなのです。
絵馬と聞くとなんだか縁起の良さそうなイメージを持ちますが実は実際の馬も縁起の良い動物として現代でもあつかわれています。
幸運を呼ぶ動物「馬」に関する縁起の良い話
大阪天満宮や京都の下鴨神社などで執り行われる「流鏑馬(やぶさめ)神事」は主に神事や祭りが滞りなく行われるように願いを込めて行われます。
馬を馳せながら弓で鏑矢を射り的を落とすというものでこの時落とされた的は縁起物として神様に奉納されます。
昔から馬は神様の乗り物と言われていて縁起の良い動物です。次は馬が幸運を呼ぶ言われる由縁についてお話しましょう。
「商売繁盛」客を引いてくる縁起の良い馬
人と馬の関係はとても古いものです。馬に跨がり移動手段とされてきましたが。馬車もそんな移動手段の一つです。
そんな馬車の「人を引く」が「客を引く」という事に通じて馬は商売にとって大切なお客を集めてくれる縁起の良い動物と言われているのです。
金運アップに効果がある馬の蹄鉄
馬の足には蹄(ひづめ)があります。この蹄は下から見るとちょうどUの字のような形をしています。
このように何かを受ける器のような形は風水の観点から見ても金運上昇に大変効果があると言います。
実は馬の蹄がすり減るのを防ぐために蹄の形に成形された鉄を付けます。
これは蹄鉄と呼ばれるもので馬用の靴みたいなものですね。
さすがに蹄は手に入りませんが蹄鉄なら手に入れることが出来ます。蹄鉄をモチーフにしたアクセサリーもありますし実際の蹄鉄を手に入れることも可能なようですよ。
幸運を呼ぶ不思議な文字「左馬」
馬に関する不思議な文字「左馬」というものを聞いたことがありますか?
これは将棋の駒に左右反転させた馬の文字が書かれたものです。
なぜこの文字が縁起の良い文字だとされているのかというと「うま」を反対から読むと「まう」になります。
それは「舞う」に通じるからです。「舞い」とはなんとも優美な響きではありませんか。
舞いがおめでたいというイメージから左馬は縁起の良い物とされているのです。ちなみに左馬は商売繁盛にも効果があるそうですよ。
実際にそのような説があるかは分かりませんが昔は時刻を十二支で表していました。
午(うま)の刻とは午前11時から午後1時までを指しています。「午前」「午後」とはこの午の刻よりも前か後ろかという意味を持っています。
そして正午は午の刻のちょうど真ん中を指し太陽が一番高く昇る時でもあります。
お天道様つまり天に一番近い動物として馬は縁起の良い動物とされているのかもしれません。
しかしながらこれは勝手な推測ですので悪しからず。
それでは今夜はこのあたりで。