木に宿る精霊「木霊(こだま)」
7月31日は「こだまの日」です。ですがこれは鉄道を走る特急こだまの方です。なんでも当時の最高速度を記録したそうです。
そんな「こだまの日」にちなんだ分けてはありませんが今回は「木霊(こだま)」についてお話ししようと思います。
「木霊」それは読んで字のごとく「木に宿る精霊」のことです。木霊は山や森を守るために存在します。
特に何か悪さをする訳ではありませんがその木霊の宿る木を切り倒そうとすると祟られたりするということくらいでしょうか。
あと一つ木霊が人間にイタズラをする時があります。山間で大声で叫ぶと声がそのまま跳ね返ってくる「山彦」ですがあれは木霊のイタズラです。そのため山彦のことを「木霊」と呼ぶことがあります。「絶叫が木霊する」などの表現に使われることもありますね。
恋愛には意外と積極的な木の精霊
ギリシャ神話にも木の精霊が描かれています。名前は「ドリュアス」といいますが「ドリアード」と言ったほうが聞き慣れているかもしれません。
木の精霊と聞くと全く動かずじっとしているイメージがありますが先程話した木霊もドリアードもそんなことはありません。
人間の男性に恋をした木霊が人間の女性に姿を変えて会いにいくというエピソードも記されています。
ドリアードに関しても人に姿を変え街に出て気になった相手を家へと招き入れます。家といっても自分の宿っている木なのですが。
そして招かれた相手はドリアードの家で1日過ごしますが家から外に出てみると実は何十年という時間が流れていたそうです。
日本の昔話「浦島太郎」に似たエピソードですが浦島太郎が手渡された「玉手箱」のようなものはなかったようですね。もしかすると今のままの姿でずっと居てほしかったのかもしれません。
夏の山にいる木霊は元気が良い
木霊やドリアードといった木の精霊は木が枯れ朽ちてしまえば消えてしまいます。
つまり木が元気なら木霊達も元気なのです。梅雨の時季に水分を蓄えて夏の日光で成長する。夏は木々を含め植物の元気な季節です。
暑さが苦手な人にとっては元気なんて出ない季節ですけどね。そんな時こそ出掛けてみませんか。暑さが苦手な人でも森や林なら暑さも多少は和らぐはずです。
もしかすると木霊に会えるかもしれませんよ。ただ間違っても家に招かれても行かないように気を付けてください。
それでは今日はこのあたりで。