直感をはたらかせるのは時には大事
いつもと変わらない通勤。ハンドルを握り車を走らせる。いつもと変わらない街並みが流れる中でふとある考えが頭をよぎる。
「この先の角を曲がって回り道したほうがいいかも知れない」
なぜこんな考えが浮かんだのかは分からない。時間もいつもと変わらないしこのまま真っ直ぐ進めば余裕を持って出社できる。
そう考えている内に曲がり角は目前に迫っていた。
彼はハンドルを切らずに直進した。そして意味の分からない渋滞に巻き込まれ遅刻したのでした。
「直感」と呼ばれるものがあります。ふとしたときに良い予感や悪い予感が頭をよぎるといえばいいんでしょうか。
口ではうまく伝えられませんが「第6感」などとも呼ばれています。
「虫の知らせ」と宿主を守るための防衛本能
直感の中でもあまり良くない予感がすることを「虫の知らせ」というふうに言います。
この虫というのは一体どこに居てどうやって知らせを送ってくれるのでしょうか。
あまり機嫌が良くないときには「虫の居所が悪い」といいます。他にも「虫が好かない」などの言葉も聞きますがここに出てくる「虫」は実は人間の体内に居る虫のことです。
鈴虫のように音を鳴らせて知らせてくれるのを想像していた方には少々気味の悪い話かもしれません。
古来より人間の体内には虫が居ると考えられていてその虫が人間に危険や嫌な予感を感じる信号を送ってくれると言われています。
自然界でも宿主を守るための行動を取る生物がいますがそれとよく似たものなのかもしれません。
直感とは経験則であると言われていますが
冒頭でお話しした話ですがなぜ「角を曲がったほうが良い」という考えがよぎったのでしょうか。
直感や第6感と呼ばれるものは過去の経験から予測し最善策を瞬時にはじき出しているものだというのが科学的な見解です。
もしかすると普段通り車を走らせているつもりでも車の進むスピードや人の流れかたなどいつもの通勤とは違う何かを無意識に感じ取っていたのかもしれません。その無意識に感じ取った情報を脳が処理し最善の策を導き出すのだそうです。
しかしそれでは今まで経験してきた事柄の中でしか直感や第6感は働かないということになります。
それなら今まで経験したことのないような事柄で働く直感は一体何を元に導き出しているのでしょう。もしかすると経験や記憶は親から子へ代々受け継がれているのかもしれません。遺伝子という名の絆によって。
よく思い返してみてください。あなたが時々頭に思い浮かぶイメージや記憶は本当にあなたのものですか?
その記憶はあなたの遺伝子に刻み込まれた大切な贈り物なのかもしれません。未知の記憶に導かれていつもと違う一歩を踏み出してみませんか?
それでは今夜はこのあたりで。