初詣は自分の干支と関係のある神社やお寺にいってみよう

年始の初詣は是非自分の干支にまつわる寺社へ

初詣にはちょっといつもとは違うところにお参りに行ってみたいと考えるかたも多いと思います。
そこで自分の干支に関する寺社にお参りしてみるというのはどうでしょうか?

でもその前によく干支と言われますがそれが何なのか簡単に説明しようと思います。

干支は十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)を合わせて干支(えと)と呼んでいます。
たしか干は兄、支は弟という意味合いだったと思います。

十干は甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸という10種類で表され陰陽五行の木、火、土、金、水の陰陽をそれぞれ意味しています。
きのえ、ひのと、かのえなどと読むのですが詳しくはまた別の機会にお話しすることにしましょう。
十二支はご存知のように子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥という12種類の動物で表されます。

申年や酉年というように生まれた年を表す他に「土用の丑」のように日付を表したり「草木も眠る丑三つ時」のように古時刻では時間を表すのに使われました。
さらに十二支は時を表すだけでなく方位にも当てはめられて使われていました。

そんな十二支にはそれぞれ関連する寺社があります。
そこで先程も言いましたが自分の干支に関する寺社に初詣に行ってみるのも良いかも知れないとかんがえたのです。

それでは皆さんの干支に関連する寺社を順に紹介していこうと思います。

子年生まれの方におすすめの寺社

まずは子からお話しましょう。子つまりネズミです。
小さくも敏捷で繁殖力も高いネズミ。そんな鼠を使いとしているのは七福神が一人である「大黒天」です。

大黒天は大黒様と呼ばれよく米俵と一緒になっていますね。ネズミが大黒様の使いとなった由来にはいくつかあり米俵と友にあることから米を餌にする鼠が使いとされたという説があります。

一方で神仏習合により大国主命と大黒天は同一視されるようになったのですがネズミが大国主命を救うという「古事記」の一説が由来だとも言われています。

子は方位では北を指し陰陽五行説では北は玄武の黒に位置するのでやがて大黒天とネズミが結び付いたという話も聞いたことがあります。
そんな子年生まれの方はもちろん「大黒天」を祀る寺社にお参りするのがいいと思います。

・浅草寺(東京)
・大黒寺(大阪)
・妙円寺(京都)
・春日大社(奈良)
・神田明神(東京)

丑年生まれの方

十二支の二番目である丑はよくテレビでも見掛ける感じです。

「土用の丑」はよく聞くと思います。土用は土曜日という意味ではなく陰陽五行でいうところの土の気を持つ期間のことです。土の気の期間にある丑の日が土用の丑です。
なぜ鰻を食べるのかは平賀源内が発祥だと言われていますが確証はないそうです。

他にも「丑の刻参り」や「丑三つ時」と呼ばれる言葉があります。
古時刻では十二支で時間を表します。丑の刻は午前1時から午前3時までを意味します。古時刻ではさらにこの二時間を30分ごとの四つに分けます。この30分を一つと数えるのです。
つまり丑三つ時とは午前2時から午前2時30分までのことを指すのです。

そんな丑ですが実は菅原道真と関わりが深いです。それには様々な説があり道真公が牛を可愛がっていたとか牛が道真公の危機を救ったなどです。

菅原道真公と言えば天満宮です。そのため天満宮にはほぼ間違いなく牛の像が祀られているのです。
ということで丑年生まれの方は天満宮へ初詣に行ってみましょう。

・北野天満宮(京都)
・太宰府天満宮(福岡)
・菅原神社(三重)
・飛騨天満宮(岐阜)

寅年生まれの方

寅は七福神の一人「毘沙門天」の使いと言われています。毘沙門天の本来の使いはムカデだとされていますが寅も同様に使いとされているそうです。

毘沙門天は様々な顔を持ちます。七福神の一人でありながらも仏教の世界では四天王であり十二天の一人。
さらに戦の神でありながら出世の神でもあります。上杉謙信が強く信仰していたことは有名ですね。

それでは寅年生まれの方には毘沙門天が初めて現れたとされる寺社を紹介しましょう。その寺社は修験道ともゆかりのある場所です。寅と修験道にも何かつながりがあるのでしょうか。
そして京都の平安神宮には四神である青龍と共に白虎が居ます。これもまた一見の価値がありそうですね。

・鞍馬寺(京都)
・朝護孫子寺(奈良)
・平安神宮(京都)

卯年生まれの方

十二支の四番目は卯です。ウサギは可愛いですね。
ウサギは跳ねて移動することから飛躍を意味する縁起の良い動物とされてきました。さらに跳ねるときに後ろ足が前足より前に来るため海外にはラビットフットと呼ばれるお守りがありますね。

さらに月に兎が居るという話もありますがそれが由縁なのかウサギは「ツキ」を呼ぶ動物とも言われています。

そんなウサギが神の使いとされているのが住吉大社です。
住吉大社が創建された日が辛卯の年の卯月の卯の日だったからだそうです。

それでは卯年生まれの方には住吉大社の他にも卯に縁のある寺社をご紹介しましょう。

・住吉大社(大阪)
・三尾神社(滋賀)
・岡崎神社(京都)
・調神社(埼玉)

辰年生まれの方

十二支が五番目にあたるのが辰つまり龍です。十二支の中で唯一空想の生き物です。しかしこの辰以外は実在の動物です。もしかすると龍も実在していたのかもしれません。

河川の神である水神は龍の姿をしていると言われています。うねるような川の流れが龍のように見えたのでしょうか。

そんな龍の姿をした神様がいます。高龗神(たかおかみのかみ)と闇龗神(くらおかみのかみ)です。高龗神は山の神で高龗神は谷の神です。彼らは二人で在りながら一人とされていて正に表裏一体の存在なのです。

そんな龍の姿をした神様が二体とも祀られているのが福井県の毛谷黒龍神社です。他にも高龗神は貴船神社の祭神ともされています。

そして辰年生まれの方におすすめな寺社はこちらです。

・九頭竜神社(神奈川)
・毛谷黒龍神社(福井)
・貴船神社(京都)

巳年生まれの方

白蛇の夢を見ると幸運がやって来ると言われています。
蛇は年に何回も脱皮を繰り返すことから生まれ変わりの象徴ともされています。

そんな蛇を使いに持つのが七福神が一人「弁財天」です。
ヒンドゥー教の女神サラヴァスティーがやがて弁財天と名前を変えて日本にやって来たのです。
弁財天は財宝を司る神様でよくその使いである蛇と一緒にいることが多いです。

そしてサラヴァスティーは河川、水の女神でもあります。弁財天を祀る宝厳寺は日本三大弁財天の一つです。
宝厳寺が鎮座するのは琵琶湖に浮かぶ竹生島で正に水を司る女神にふさわしい場所ですね。
巳年生まれの方におすすめしたい寺社はこちらです。

・宝厳寺(滋賀)
・大願寺(広島)
・江島神社(神奈川)
・天河大弁財天社(奈良)

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午年生まれの方

馬は古来より神様の乗り物とされてきました。神事の祭に神馬と呼ばれる馬を奉納する風習があります。
しかし馬を用意できない人もいます。そんな時は板や紙に馬の絵を描いて奉納したそうです。それが現在も続く絵馬の由来だそうです。

古時刻では十二支で時間を表します。午前11時から午後1時までを午の刻と言います。
午後0時はちょうど午の刻のど真ん中です。正に午つまり「正午」になるわけです。そして正午よりも前は「午前」正午よりも後が「午後」になるわけです。

ということで午にまつわる寺社を紹介しましょう。

・千束八幡神社(東京)
・寒川神社(神奈川)
・上賀茂神社(京都)
・貴船神社(京都)

未年生まれの方

十二支の8番目になるのが未です。あのモコモコした羊ですね。
羊は神様の世界に住む動物だと言われています。それは羊が草だけを食べて生きていることが関係しています。
羊に似た動物として山羊が挙げられたりしますが雑食の山羊に比べ完全な草食の羊はほとんど生態系に影響を与えないからです。

さらに羊は集団で生活します。そのため家内安全や家庭の安泰の象徴とされ縁起の良い動物とされています。
たしかに見ているだけでなんだか優しい気持ちになれる気がします。

そんな未年生まれの方おすすめな神社では狛犬ならぬ狛羊があなたを出迎えてくれます。

・羊神社(愛知)

申年生まれの方

「南天九猿」それは南天の木と九匹の猿が描かれた絵です。「難(南)が転(天)じて苦(九)悩が去る(猿)」という縁起の良い絵なのですが実は猿が持つ逸話は他にもあります。

山王信仰や猿神信仰の対象であり山神様の使いともされています。猿が「去る」という意味を持ち様々な邪や悪を取り去ってくれるのだそうです。

神の猿と書いて「神猿(まさる)」と読むのですがこれは滋賀県の日吉大社に祀られる神の使いです。日吉大社が位置するのは古都京都から見て北東つまり鬼門である丑寅の方角です。日吉大社にいる神猿は鬼門よりやってくる邪を祓うために居るのです。

京都を守る神の使い神猿様にあなたも会いに行ってみませんか。

・日吉大社(滋賀)
・日枝神社(東京)

酉年生まれの方

十二支の10番目にあたるのが酉つまり鶏です。
酉は「取り(酉)込む」と意味合いからとても縁起の良い動物とされています。そして鶏は朝を告げる動物です。これもまた縁起の良さの由縁です。

古時刻でいうところの酉の刻は午後5時から午後7時までを指します。この時間は俗に言う「黄昏時」そして「逢魔時(おうまがとき)」です。
今にも魑魅魍魎と出会いそうな雰囲気を持つ時間です。
そう言えば逢魔時と酉の刻が重なる時間についてお話ししたことがありましたね。

それでは酉年生まれの方におすすめしたい寺社の紹介です。

・ 伊勢神宮(三重)
・天寧寺(京都)

戌年生まれの方

十二支の11番目にあたるのが戌です。犬と人間の関係はとても古くなおかつ親密なものです。
今でも猫と並びペットとしてたくさんの犬が飼われています。
意外と知られていないかもしれませんが犬は安産の象徴ともされています。出産には戌の日が良いとされているのはこの事が由縁なのでしょう。

犬の先祖は狼だとされています。オオカミはかつて山犬と呼ばれていて現在でも信仰の対象とされています。
山犬信仰の寺社としては埼玉県秩父市の三峯神社や静岡県の山住神社が有名ですね。

そして今回は犬にまつわる寺社の中でまさに戌年生まれの方にはピッタリのものをご紹介しましょう。

・黒犬神社(静岡)
・霊犬神社(静岡)

亥年生まれの方

それでは最後の十二支です。12番目は亥つまり猪です。
猪は富の象徴とされていて金運に良い動物とされています。他にも子孫繁栄や無病息災の御利益もあるということです。

猪突猛進という言葉もありますが猪にはどこか力の象徴というか頑丈なイメージがありますね。
猪は愛宕神社の神の使いとされています。それは創始者である和気清麿呂の事を猪が助けたという話由来だそうです。

それでは最後に猪にまつわる寺社をご紹介していきましょう。

・亥神社(奈良)
・建仁寺(京都)
・岡太神社(兵庫)

方違え(かたたがえ)を使って初詣の御利益をアップしよう

ここまでいくつかの寺社を紹介してきました。
しかし時間や距離の都合によりなかなか行きたい寺社に行けないという方もいらっしゃることかと思います。せっかく行くのだから御利益はしっかりと受けたいものです。

そんな時に使えるちょっとした裏技を教えようかと思います。
その手法の名前は「方違え(かたたがえ)」と言います。

この方法は十干十二支の考え方つまり陰陽道のもので恵方つまり縁起の良い方角に行けないときに使う技です。

その年の恵方が猿酉の間つまりおよそ南南東の時に東に向かわなければ行けないときは一度恵方に向かって進みその後に本来の目的である東に進むというものです。

凶方位に向かう前に吉方位に進むことで凶の気を相殺するのです。つまり初詣に向かう前にその年の恵方に向かって一度進みます。その後に寺社に向かうのです。この方法を使えば初詣の御利益を上乗せすることも可能でしょう。

しかし欲を出すと運も逃げ出すと言いますし実行するかどうかはあなたにお任せしましょう。

それでは今夜はこのあたりで。

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