「ベイカーベイカーパラドクス」顔は思い出せても名前が出てこない

どうしても名前だけが思い出せない

7月も中旬になりました。4月から社会人になった人達も働き始めて早3ヶ月です。

そろそろ新しい生活にも慣れてきたころだと思います。いろいろと覚えることもあるでしょう。そしていろいろな人と出会うでしょう。社会人としての礼儀である「名刺交換」を経験された方もいると思います。

ところでそこのあなた…先程名刺交換した人の名前覚えていますか。

ほとんどの方は覚えていると答えるでしょう。ですが「その人の姿や話し方にどういった性格かも覚えているのに名前だけが思い出せない」ということが起こります。

それを人は「ベイカーベイカーパラドックス」と呼ぶのです。

スポンサーリンク
レスポンシブ

記憶のつながりとベイカーベイカーパラドックス

「ベイカーベイカーパラドックス」はパン屋の男の話から来ているそうですが今はユライノ話は置いておきましょう。

さて、人と人とが出会ったときにまず何をするでしょう。「名刺交換」を含め人は名前を互いに知らせます。ですがそれは一番始めではありません。

例外もありますが人が一番始めにするのは相手を見ることです。それは目で見て観察するという意味だけではありません。

人と会えば名前を聞く前に相手の姿をまず見ます。電話で話すときには名前を聞く前に声を聞き話し方を知ります。

ほとんどの場合が相手の名前という情報よりも相手の特徴などの情報が先に入ってくるのです。

人の記憶はつながりを持っています。

「背の高い人」→「声の低い人」→「○○さん」という風に入った情報に順序をつけて記憶をネットワークのように広げていきます。そしてこのネットワークの順序が早くにくるものほど記憶に残りやすいのです。

逆にネットワークの順序の後ろのほうにある情報は記憶から消えてしまいやすくなります。もし名前より前にある情報がとんでもないインパクトを持っていたらどうでしょうか。

名前という情報はさらに記憶から忘れ去られてしまう事になるでしょう。人間の記憶のつながりが名前という情報を順序の後ろに配置してしまうことが「ベイカーベイカーパラドックス」の原因なのかもしれません。

思い出させるのでなく忘れさせない

名前を覚えてもらうことは社会人として大事なことです。そのためには相手の記憶の中にあるあなたの名前という情報の順序を上げてあげればいいのです。

「名刺交換」もその一つです。相手に与えた自分の特徴という情報に名前を上書きすることによって順序を書き換えるのです。

しかし始めに相手に与える情報はかなり優先順位が高くなるためとても重要なものです。

第一印象は大事ですが人は知りたくない事や必要のない情報は無意識のうちに記憶から消してしまいます。逆に知りたい事や興味のある事に対してはいくつもある記憶のネットワーク自体の優先順位も無意識に上げるのです。

名前を覚えてもらうことは大事です。ですがそれ以上に相手に良い印象を与えることが忘れられないために必要なことなのです。

スポンサーリンク
レスポンシブ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レスポンシブ