風鈴の音色には魔除けの効果があるらしい
夏の風物詩のひとつである風鈴ですが今年7月9日から埼玉県川越市の氷川神社で「縁結び風鈴」という催しが行われます。
この縁結び風鈴の最中は神社の境内に色とりどりの綺麗な風鈴が吊るされています。
その数はなんと888個で八という数字の末広がりが由縁だそうです。ライトアップもされており開催期間は8月31日までです。
縁結びが目的でなくても綺麗に並べられた風鈴を見るだけでも足を運ぶ価値はあると思いますよ。
さて、川越市のPRはこのあたりにして今回は風鈴のお話です。鈴の音と同様に風鈴の音にも魔除けの効果があると言われています。
この記事で軽くは触れましたが今回はもう少し深く紐解いていきたいと思います。
鈴と鐘と風鈴 その音色に呼ばれるもの
以前お話ししたかもしれませんが鈴の音には何かを呼ぶ力があると言われています。古来より音は儀式などによく使われてきました。人は音を奏でることによって人にとって悪いものや獣を追い払うとともに人の味方をしてくれる獣や神様を招くことができるという考えが今でも根付いています。
太鼓や鐘も使われますがもちろん鈴も使われます。鈴の音には神様を招き悪しきものを追い払ってくれる力があります。そのことから魔除けして使われるようにもなりました。
現在でも神社に参拝する際には鈴を鳴らします。こうすることによって自分が参拝することを神様に知らせるのだそうです。しかし厳密に言うなら神社は神様にとっては家のようなものですからこの場合呼び鈴に近い存在でしょうか。
風鈴と風鐸 邪を祓うための古来の警備システム
鈴と同様にお寺にある鐘にもあるものを呼ぶ力があると言われています。鐘の音は霊を呼ぶと言われてます。時折お寺だけではなく神社にも鐘があるのも見掛けますがお寺に置かれているものと同様のものです。鐘の音は霊を呼びますが同時にその場の空気と一緒に呼び寄せられた霊も浄化します。
しかもその範囲は大変広く鐘の音が聞こえる範囲全域だそうです。年末に聞こえる除夜の鐘はその地域一帯を浄化するためのものなのかもしれませんね。
そしてこの鐘を小さく個人用に作ったものが風鈴なのです。風鈴にも場の空気を浄化する効果があると言われています。同時に人にとって良きものを招きいれるとも。
強い風は悪いものを運んでくると言われます。疫病だったり悪い神様などです。風が吹けば自然と音がなり周囲を浄化してくれる。それが風鈴なのです。現在の言葉で言うなら自動警備システムといったところでしょうか。
寺院にも風鈴のように風で音が鳴る風鐸というものがありますがこれが風鈴の元であり同じように聖域を作ってくれるものだそうです。
古来より地域や家を守ってきた風鈴の音色。夏も間近ですが涼しさだけでなくその歴史を感じるのもまた一興かもしれませんね。
それでは今夜はこのあたりで。