見つめるだけで呪いをかけることが出来る眼
「イビルアイ」と呼ばれるものがあります。直訳すると「邪悪な目」ですが日本でも「邪視」や「邪眼」と呼ばれています。
いろいろな呼び方がありますので今回の記事内では「邪視」と呼ぶことにします。
この邪視の言い伝えは世界各国にあるのですがそれぞれの国で呼び方は違えどその内容は酷似しています。
簡単に説明するなら邪視とは悪意を持って対象を見つめるだけで相手に呪いをかけることが出来る目もしくは目の持ち主のことです。
実際に邪視に見つめられるとどうなるかと言いますと病気になったり生きる気力がなくなると言われています。少々現実離れしているものでは石化するという話もあります。
神話の中に出てくる邪視
世界中にある邪視の伝承ですが邪視を使うものは神話の中にも出てきます。
ゴルゴーンにメデューサやバシリスクにコカトリスなどですね。メデューサやバシリスクは先程話した石化するといった話の代表的なものかもしれません。ですが石化というとやはり現実離れしていますのでこちらは神話の中だけのものなのではないかと思います。
邪視から身を守る術を覚えておきましょう
世界中に話はありますがなかなか邪視を持っている人に出会うことはないでしょう。もし出会っていてもその人が自分で宣言しない限り邪視を持っていることは分からないと思います。
呪いは言葉だという話を聞いたことがあります。呪いをかけたことを相手に伝えることで初めて効果が表れると。
ですが邪視は違いますただ見つめるだけで呪いをかけます。呪いにかかったほうもいつ自分に呪いがかけられたのかどういった呪いなのかも分からずに最悪命すら落としてしまうものです。
そんな邪視から身を守るためにはどうしたら良いのでしょう。
トルコには邪視から身を守るためのお守りが存在します。青い目の形をしたアミュレット「ナザール・ボンジュウ」です。
そして古代エジプトでもよく壁画で目にする「ホルスの目」が邪視よけになると信じられています。
さらに中東に移動しましょう。中東では青い円の中に黒い丸を書いた絵が邪視よけになると言われています。これはトルコのナザール・ボンジュウ同様に目をイメージしたものです。
他にも「ファーティマの手」と呼ばれる手のひらに目が描かれたものもあります。
これらに共通するのはどれも「目」です。日本にも「目には目を」と言う言葉がありますがこの考えを具現化したようなお守りですね。
しかしそんなお守りを手にする暇もなく邪視に見つめられるかもしれません。そんなときに役立つ方法があります。その名も「マノ・コルヌータ」もしくは「コルナータ」といい人指し指と小指を立てて他の指を握り込んだものです。
左手でも右手でもどちらの手でも問題ありません。どこかで見たことのある手の形かもしれませんがそれが正しく「マノ・コルヌータ」なのです。
他にも邪視よけに使えるものはいろいろあります。
ファムリックチャームと呼ばれるお守りや邪視は不浄なものを嫌うと言われていますので糞尿も効果的です。あとは裸体を嫌うそうです。
ですが後で紹介したものは邪視を避けれたとしても他に失うものが大きいかもしれません。緊急時以外はお守りやマノ・コルヌータで対処することをおすすめします。
ちなみに昔から人に見つめられるのはどうも苦手です。それでは今夜はこのあたりで。