「毘沙門天」勝運と財運に無病息災の御利益をもたらす神様

「毘沙門天」とはどのような神様なのか

人生は絶え間なく続く戦いの連続です。
誰かを守るためなのかもしれません。病魔との闘いなのかもしれません。
そして仲間同士の遊びや受験、就職など争うつもりがなくともそれは戦いなのです。
そう、人は産まれる前から戦っているのです。

今日は夜叉や羅刹を配下に置き武神と呼ばれる戦いの神「毘沙門天(びしゃもんてん)」についてお話していきましょう。

「毘沙門天」と言えば「越後の虎」などの異名を持ち軍神とまで呼ばれた戦国武将「上杉謙信」が有名でしょう。上杉謙信は毘沙門天を勝利の神として信仰していました。
戦旗に書かれた毘の文字はもちろん毘沙門天の頭文字です。

毘沙門天はインドから日本にやってきました。
ヒンドゥー教の聖典「マハーバーラタ」には各方位を守る神々が登場します。
東を守る「インドラ」、西のヴァルナ、南のヤマ、そして北を守るクーベラ。
彼らは「世界を守るもの」という意味を持つ「ローカパーラ」の名で呼ばれます。
このローカパーラの北の守護神クーベラが毘沙門天の前身とされています。

クーベラにはヴァイシュラヴァナという異称があり仏教に取り入れられた際の音写により「毘沙門天」という名が付けられました。

こうして独尊「毘沙門天」が誕生したのです。
その後毘沙門天は民間でも多く信仰されることになります。
やがてその人気から七福神の一柱となりさらに信仰を広めていったのです。

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七福神の一人「毘沙門天」がもたらす御利益はどのようなものなのか

日本に伝わり平安時代後期には七福神の一柱として祀られることになった毘沙門天ですが一体どのような御利益をもたらす神様名のでしょうか。

実は毘沙門天は多くの顔を持つ神様です。それ故にその御利益も多くそして大きなものです。

毘沙門天の前身はヒンドゥー教の神クーベラです。クーベラ北の方位を護ると同時に地下の財宝を守る神とされ「財宝神」として祀られてきました。

毘沙門天となっても本来持っているその力は変わることなく「財福」の御利益があるとされています。
大晦日に行われる鬼払いの儀式「追儺(ついな)」においても時代の流れと供に毘沙門天
が取り入れられるようになり次第に「厄除け」「疫病払い」の神格を持つようになりました。

これによりいつしか「無病息災」の御利益がある神様としても広まっていったのです。

そしてもう一つの顔は冒頭でもお話したように武神としての一面です。

毘沙門天は当初は単体の神つまり独尊ではなく仏教の天部四天王の一尊として伝来しました。
天部四天王としての毘沙門天の呼び名は「多聞天」と呼ばれ「よく聞くもの・多くを聞くもの」という意味を持つ神様だとされています。
多聞天は夜叉や羅刹を配下に北の方位を護る武神、守護神とされており日本でよく目にする甲冑姿の毘沙門天はこの多聞天の名残なのでしょう。こうした経緯で毘沙門天は「戦勝」や「守護」の御利益をもたらすとされているのです。

これらの事から毘沙門天の御利益は「金運上昇」「無病息災」「勝利・護り」となっています。

そしてそんな毘沙門天を祀る寺社で有名なのは京都府の鞍馬寺や奈良県の朝護孫寺、そして大阪府高槻市にある本山寺と神峯山寺(かぶさんじ)あたりでしょうか。

毘沙門天から授かる「戦勝」の御利益。
ですが「多聞天」という名はあなたに届く音や声をより多く聞く事が勝利へと繋がるという事をあなたに伝えようとしているのかもしれません。


それでは今夜はこのあたりで。

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