「エレメンタル」四大精霊と呼ばれる四大元素の精霊たち

火、風、水、地それぞれの元素に住む精霊達

日本には「八百万(やおよろず)の神」という言葉があります。
その言葉にあるように日本には数多くの神様がいて樹木や火、川や山さらには穀物や織物にも神様が宿ると考えられています。
この考え方は日本だけのものではありません。

エレメンタルという言葉を聞いたことかあるでしょうか。
このエレメンタルは元素という意味のエレメントから来ています。
元素の霊という意味合いを持っていますがほとんどは四大元素の精霊を指す言葉です。
四大元素とは火、風、水、地という自然を作り出す四つの元素のことを言います。
エレメンタルの体はエーテルという物質で組成されていて人でも霊でもない存在です。ですが人にも霊にも似ている存在でもあります。

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火のエレメンタル「サラマンダー」燃えない衣と錬金術

その衣は火に投ずれば穢れが焼かれ白き輝きを取り戻す

まず一つめの元素「火」のエレメンタルについてお話ししましょう。
火のエレメンタルは「サラマンダー」と呼ばれます。トカゲのような容姿をしていて炎を操る火の精霊です。
火の中に住むとも火の中でしか生きられないとも言われていて主に火山地帯に生息しています。

サラマンダーはトカゲのようですが繭を作ります。その繭から紡ぎだされた糸を使い織られた布は燃えることがありません。
しかも汚れた場合でも火の中に放り込めば汚れだけが燃えて元の白い輝きを取り戻すそうです。
もちろん燃えないのは繭だけではありません。その体を包む皮ももちろん燃えることはありません。
そんなサラマンダーの皮は大変貴重なのですがサラマンダーを捕まえるためにはサラマンダーの皮で作った手袋と靴が必要なのです。
某ゲームを彷彿させるこの堂々巡りですね。

金を作り出す錬金術の世界では金属が金に変化するその瞬間にサラマンダーが炉の中に現れると言われています。
古い書物などには金を錬成する際のヒントとしてサラマンダーが描かれたりもしているそうです。

風のエレメンタル「シルフ」 見えない愛と森の妖精

空虚な心は見えない愛で満たされながらも

次に紹介するエレメンタルは風の元素を司ります。
そのエレメンタルの名は「シルフ」と言います。
シルフと言うのは元々「森の妖精」という意味でしたがいつしか風の精霊という意味で使われるようになりました。

書物によっては「エアリアル」や「シルウェストレ」とも呼ばれています。
女性の姿をしたシルフは呼び名が変わりシルフィードと呼ばれているのも特徴です。
そのエレメンタルは主に高山に住んでいると言われていて容姿は少女だったり男とも女とも言えない中性的な姿だと言われます。
ですがその文献にも人によく似た姿で描かれています。

シルフは人に似た姿をしていますが姿は見えません。そして魂がないのです。
しかし人の愛を受けることにより不滅の魂を得ることが出来るとされています。

ですがその魂を手にしてもシルフの姿は目には見えないのです。

水のエレメンタル「ウンディーネ」愛と悲恋の水の精霊

強い制約のなかで結ばれた愛は幸せなのか

次のエレメンタルは水の元素を持つ「ウンディーネ」です。「ニンフ」 とも呼ばれています。
ウンディーネの名前はラテン語からきておりその意味は「波の乙女」という意味です。

容姿は人とほとんど変わりがないとされていますがシルフと同様に魂がなく人の愛を受けることで不滅の魂を手に出来るそうです。
ウンディーネが人と結婚して子供を授かったという伝承も残ってはいるのですが実はウンディーネの恋愛には大変残酷な約束事があるのです。

ウンディーネは水のある場所で男性に侮辱や罵倒されると水に帰らなければいけないという運命を持っているのです。
さらに残酷なのは夫となった男性が別の女性を愛した場合は夫の命を奪わなければいけないという運命も背負っているのです。
悲しい運命を背負ったウンディーネ。誠実で優しい男性と出会えることを祈りましょう。

ウンディーネが住むのはアストラル界と呼ばれる場所ですがこのアストラル界は人や動物の魂が死後にたどり着く場所と言われています。人も死後にはもしかするとウンディーネに出会えるのかもしれません。

地のエレメンタル「ノーム」手先の器用な地の精霊

人の目に見えない努力はきっと報われる

最後の元素である地に属するエレメンタルは「ノーム」と呼ばれます。
名前の由来はギリシャ語の「地に住まうもの」という言葉から来ています。

ノームの容姿は小人で老人のような姿をしています。円錐形の帽子に髭をたくわえた姿で描かれることが多いです。
日本ではあまり見かけないかもしれませんがヨーロッパやアメリカなどでは庭先などにこのノームの置物が置かれているのをよく見かけます。

ノームは非常に手先が器用で細かいものを作るのが大好きです。靴を作ったり時計を直したりしている姿が描かれているものを見たことがある方もいるのではないでしょうか。
ですがノームは地中に住んでいて作業をしている姿を人に見られるのを嫌うそうです。
縁の下ならぬ「地の中の力持ち」といったところでしょうかね。

四大精霊(エレメンタル)と人間と

冒頭でもお話ししましたが物に神様や精霊が宿っているという考え方は日本だけのものではありません。
古来より人は物に対して愛情や敬いを持って接して来たのでしょう。
今ではたくさんの物がありますが物が溢れる以前は自然しかありませんでした。
その自然の中にあるのが四大元素である火、風、水、地です。
人が物に出会うよりずっと前から人はこの四大元素を敬い生きてきたのでしょう。ですがもしかすると古来の人々にはエレメンタルの姿が見えていたのかもしれません。
現代の人々も自然を思い出すことでエレメンタルの姿が見えるようになるかもしれませんね。

それでは今夜はこのあたりで。

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