音の持つ霊力と神聖な音
日本では古来より音には力があると考えられていました。その力とは霊的な力の事です。
神社で奉上される祝詞(のりと)と呼ばれるものがあります。この祝詞は神様に感謝や喜びを伝えるものです。「音」を「言葉」にし「言葉」に「言霊」を込めるのです。
そして音には悪いものを祓う力があるとも考えられています。以前お話しした風鈴の話を覚えているかたはいらっしゃるでしょうか。
寺院の梵鐘(ぼんしょう)や風鈴の音はその音が聞こえる範囲を聖域に変えると言われています。そしてその聖域では悪いものは祓われ浄化されるのです。
霊が起こす「ラップ音現象」
霊が起こす現象には様々なものがあると言われています。物が勝手に動くポルターガイスト現象も有名です。
その様々な現象の中に何もない場所で何かを叩く音が聞こえたりうめき声が聞こえてくる「ラップ音現象」と言われるものがあります。
不気味な音の鳴り響くなかあなたの手元には何もありません。鈴に鉄、手軽であるはずの塩すらもないのです。
そんな時あなたはどうしますか?
「目には目を歯には歯を」という言葉や多少使い方は違いますが「毒をもって毒を制す」という言葉がありますがこれらの言葉はやはり正しいのでしょう。
「音は音で制する」これが答えです。
手と手を開き打ち鳴らす 邪気を祓う拍手(かしわで)
何も霊に対抗する物がないときに頼りに出来るのはあなたのその手です。
一度胸の前で手を合わせます。その手を左右に開き再び合わせ打ち鳴らす動作。そう神社などで参拝する際に行う拍手(かしわで)です。
この拍手は神様への感謝を表すものですが邪気を祓う力もあると言われています。それはやはり音にあるのではないかと思います。
先程「音には音を」と話しましたが嫌な雰囲気がしたときや空気が重く感じた時には一度拍手を打ってみましょう。
「パン」という拍手の音が響くときと響かないときがあります。響かないときには問題ありません。ですが音が響くときにはそこには何がいるという説もあるそうです。
この拍手についてですが両手の指先は揃えるのではなく右手の指先を左手の指先よりも少し下げるようにするのが正しいそうです。ただこれには諸説ありますので一概には言えません。
いつかあなたが神社に参拝し拍手(かしわで)を打つことがあるなら打ち鳴らされる音をじっくり聞いてみてください。
いつもとは違った景色がそこにはあるかもしれませんよ。
それでは今夜はこのあたりで。