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フェニックスと呼ばれる不死の鳥
夏ももうすぐ終わりですね。秋と言えば皆さん何を思い浮かべるでしょう。食欲の秋と言えばそう焼き芋ですね。
それでは焼き芋と言えば?そう今はもうあまり見ることのなくなった焚き火です。
焚き火の炎を見ていると思い出します。あのきらびやかで青みがかった翼を持ち炎より飛び立っていく不死鳥フェニックスを。
ということで今回は炎から甦る不死の鳥フェニックスのお話です。
飛んで火に入るフェニックス
フェニックスと聞くと皆さんはどんな姿を想像するでしょうか。大きくて首の長い鶴や鷺(さぎ)のような体に赤や金色の羽を持ち頭には鶏冠(とさか)があると言うところでしょうか。
そしてフェニックスは炎に飛び込み炎から生まれ変わると言うのが一般的に知られている話だと思いますが実はフェニックスにはその元となった鳥がいることはあまり知られていません。
古代エジプトの聖なる鳥「ベンヌ」と太陽神
古代エジプトの神話には太陽の神ラーが登場します。そしてラーのそばには彼に仕える「ベンヌ」と呼ばれる聖なる鳥がいます。
ラーの神殿には聖なる炎がありベンヌは毎晩この炎に身を投じて朝になると炎から甦ると言われています。
一説にはこのベンヌは太陽を意味していると言われているのですが「炎に身を投じて炎から甦る」という習性がフェニックスの原型だと言われている由縁です。
しかしフェニックスの習性は時代の流れの中で様々なものがうまれてきました。そのいくつかを紹介していきます。
フェニックスから虫が出てくる説
まずひとつめは虫が関係している説です。
フェニックスは自分の死期を感じると薬草などを集めて棺を作ります。そしてその中でフェニックスが息絶えるとその遺骸から虫が生まれます。その虫は遺骸をすべて食べつくします。すると虫に羽がはえてフェニックスへと生まれ変わるという説です。
自らを火葬し炎から甦る説
フェニックスは薬草やハーブなどを集めて積み上げておきます。そして500年に一度そのハーブや薬草を燃やし炎に飛び込みます。そしてまた炎から甦り自分の遺骸をエジプトに運ぶそうです。
この炎に焼かれ炎から甦る説が一番有名かもしれませんね。
ちゃんと家に帰る炎と虫のコラボ説
フェニックスは死期が近づくとハーブや薬草をいっぱい持ってラーの神殿に帰ります。そして神殿の祭壇にある炎に飛び込みます。
するとフェニックスの遺骸から虫が現れてその虫が3日後にフェニックスの姿に成長します。そして神殿の神官に挨拶をして帰っていくそうです。
なんとも可愛いげのある説なのですがこのようにフェニックスについてはいろいろな説があるのです。
フェニックスが教えてくれた事
世の中にはいろいろな行事があります。中には火の上を歩くなどの危険な祭も行われています。しかし炎に飛び込むなど危険を通り越した行為です。
フェニックスは炎の中に身を投じてまた炎の中から甦ります。一体なぜそんなことをするのでしょう。
炎には浄化の力があると言われています。フェニックスは穢れた体を浄化するために火に飛び込むのでしょうか。もしかするとそういった意味もあるのかもしれませんが本質は別にあるんじゃないかと思います。
「炎に飛び込む」つまり恐怖や苦難を乗り越えた先に新しい自分があるんだと言いたいんじゃないでしょうか。
面倒だったり辛かったり怖い出来事と直面した時あなたはされを乗り越えられますか。辛さや恐怖に負けて目を背けてしまったらその先にある新しい何かに出会えないまま終わってしまうかもしれません。
一度の人生です。時には何かに立ち向かってみるのもいいかもしれませんよ。フェニックスのように何度も甦ることは出来ないのですから。
それでは今夜はこのあたりで。