ゲシュタルト崩壊は誰にでも起こるもの
文字を書く仕事をしていると時に文字が認識できない時があります。文字が分からないのではなく見慣れた文字のはずなのに何を意味しているのか分からなくなるのです。
これは「ゲシュタルト崩壊」と呼ばれる現象で同じ文字を見続けたり並んでいる同じ文字を見ていると起きるものです。このゲシュタルト崩壊は何も文字を書く仕事をしていなくても起こります。普段何気なく見ている携帯電話もそうです。このブログを見ているその時にも起こりうるのです。
ですがこの現象は文字から一度意識を離すとすぐに収まります。そもそもなぜこのようなことが起こるのでしょうか。
文字は組み合わせであり単体では別の意味になってしまう
文字は世界中に存在します。国や地域によって様々ですが文字はすべて組み合わせによって作られています。例えばゲシュタルト崩壊の「崩」の漢字を見てみましょう。「月」という漢字が二つ並びその上に「山」という漢字が乗っています。別の意味を持つ漢字が組み合わさって「崩」という別の意味の漢字が出来ているのです。
それではひらがなの「ぽ」について考えてみましょう。「ぽ」を構成するのは曲線と丸です。パーツがバラバラになってしまうと全く意味が分かりません。
ゲシュタルト崩壊は脳の中で「文字がバラバラになってしまって認識できなくなってしまう」という事態が起こっているのです。同じ文字をずっと見ていたり無意識の中で文字を見ることで脳の認識する力が麻痺してしまうのです。麻痺した状態から元に戻すために一度文字から意識を離すことで脳がもう一度文字を構成し直すのでこの現象が収まるのです。
あなたを組み立てるパーツはなんですか?
人は生きていく中でその人を作り上げるパーツを集め続けます。あなたの性格に家族や友達、そして仕事や周りの環境など生きている限り集め続けるのです。
変わらない毎日に変わらない環境、そんななかで見つけたあなたの心を刺激する何か。その何かに心は高鳴ることでしょう。時間を忘れてしまうくらいに夢中になりそして次第に日常化していく。人生はそんなことの繰り返しだと思います。
昔からあるあなたの大切なものや日常化してしまった何かはあなたのパーツでありながらもいつしかそれが「普通」という麻痺した状態になってしまっていませんか?
あなたを作り上げている大切なパーツを時には見つめなおしてみてはどうでしょう。「大切」が「普通」になりいつしかあなたが崩壊してしまわないように。
それでは今夜はこのあたりで。