年に一度魔女たちが集まるワルプルギスの夜
もうすぐ一年の半分が過ぎようとしていますが新年会や忘年会または同窓会のようにみんなで集まりキャッキャウフフと楽しむ会はいろいろあります。
そんな中人知れず活動を続ける魔女たちにも年に一度会合が開かれます。会合と言ってもそんな堅苦しいものではなくワイワイと楽しむ会なのだと筆者は考えているのですが実際はどんな会合かは定かではないです。
その集まりの名はワルプルギス(ヴァルプルギス)の夜と言い開催場所はブロッケン現象でも有名なドイツにあるブロッケン山です。このブロッケン山は年間のほとんどの期間を霧で覆われていて危険な感じもするけど実はなだらかで登山にはもってこいかもしれません。
そしてワルプルギスの夜が開催されるのは4月30日の夜から5月1日にかけてです。少し前の話ですね。次の開催はまた1年近く後になります。
古代ケルトでは一年を暖期と寒期に分けていてちょうど5月1日が暖期の始まりです。5月1日には春の祭りが行われるんですがワルプルギスの夜はその前夜祭のようなものです。
ワルプルギスの夜に参加してみよう
魔女の集まりであるワルプルギスの夜に魔女でない人が行くことができる方法があります。その方法は実に簡単で魔女に連れて行ってもらうことです。
オレガノという植物を聞いたことがあるでしょうか。ハーブとして使われることが多い植物なのですが実はこのオレガノには魔除けの効果があると言われています。
4月30日の夕暮れに地面にオレガノで輪を作ります。その輪の中で夜を待っているとブロッケン山へと飛び立つ魔女の姿が見えます。と言っても近所に魔女が住んでいればの話ですが。
そしてその魔女を呼び止めてワルプルギスの夜に連れていってほしいと頼むと一緒に連れて行ってくれるそうです。ですがそこはやっぱり魔女の集まりなので一応オレガノを身に付けておくことをお忘れなく。ちなみにオレガノで作った輪を頭に乗せておくと魔女の姿が見えるそうです。
魔女っていったい何をしているの
魔女と聞くと童話や様々な物語に出てくるような恐ろしいものを想像する方も多いでしょう。魔女は魔術を使うと言われています。天使や精霊の力を借りる白魔術や悪魔や悪霊の力を借りる黒魔術です。ですが魔女は普段は占いや病気の治療をして生活しています。
占いで人の悩みを解決し病に苦しむ人が訪れれば薬草などを処方してあげたりもします。別の記事で紹介したべラドンナもその一つです。
魔女は超自然現象に精通しながらも植物や鉱物などの自然科学にも精通していました。なにより物語で描かれるような人を生贄にするような魔女はまずいなかったそうです。今でいうところの占い師と医師を両立していた存在なのかもしれません。
筆者もいつかワルプルギスの夜に行ける日が来るならいろいろな話を魔女たちから聞いてみたいものです。
それでは今夜はこのあたりで。