「木星」巨大な太陽系の守り神
太陽を中心とする我々人類が住む太陽系。その太陽系の中で太陽から数えて5番目に位置する惑星が「木星」です。英語ではjupiter(ジュピター)と呼ばれます。
その大きさは地球の約11倍と大変大きく太陽系の惑星の中では一番大きいです。
地球とは違い木星は水素やヘリウムなどを主とするガスで構成されているガス惑星です。その表面温度は大変低くおよそ-150℃と言われています。
木星の自転周期は約10時間で太陽の周りを一周する公転周期は約12年となっています。
木星の1年はのんびりしたものですがあの大きさの星が地球の半分以下の時間で自転いるということは木星の表面はものすごいスピードで移動していることになります。
これらが木星の主な特徴ですがこの星の本当に注目したい点は他にあるのです。
木星の通り名「太陽系の掃除屋」その由来は強大な重力だった
太陽系の中で一番大きな惑星木星。その木星が持つ重力は大変強いものです。
その重力は近隣の惑星にも影響を与えます。もちろんこの地球も例外ではありません。地球の公転軌道はこの影響で太陽の重力が作る軌道とは少しずれているそうです。
とはいえ何も悪い影響を与える訳ではありません。
それどころか木星の重力こそがこの地球を守護するものなのです。
木星の重力は近隣の惑星に影響を与えますがもちろん周囲の小惑星やスペースデプリはさらに大きな影響を受けます。
近くを通った小惑星や漂っているスペースデプリはその重力で木星に引き寄せられます。
そして木星に衝突して塵となるのです。
このことから木星は「太陽系の掃除屋」とも呼ばれています。
木星の内側を公転する惑星たちはこのおかげで小惑星などから衝突される危険性がうんと減っているのです。
もちろんこれには地球も含まれています。以前月のお話をしましたが木星も月同様に地球を守護する星なのです。
「木星」その名の由来と絶えず起こる神の雷
木星は比較的視認しやすい惑星です。古来より夜や明け方に見ることが出来た木星は星座を定めるためにも使われてきました。
木星を英語でjupiter(ジュピター)と言いますがこれはローマ神話のユーピテルから来ています。
このユーピテルは「天空の神」とされていて雷を司ると言われています。
ユーピテルはギリシャ神話のゼウスと同一視されていて木星の惑星シンボルもゼウスが由来だそうです。
では木星とユーピテルはどんな繋がりがあるのでしょう。
木星には縞模様があるのですが実はあれは雲の流れが違うから現れる縞なのです。
縞はそれぞれ東向きと西向きの風が交互に吹いています。しかもその風速はとても早く秒速100メートルにも達します。そのため激しい大気循環がおこり嵐が絶えず起こっています。
さらに木星には絶えず雷が起こっていてその稲妻のエネルギーは地球の雷の1000倍以上だそうです。
この雷こそが木星がjupiter(ジュピター)と呼ばれる由縁なのでしょう。
古来より木星は占星術の世界でも守護惑星とされてきました。
これからも遠い宇宙の彼方でこの地球を守ってくれるのでしょう。
そういえば木星ではその強力な磁場によって常にオーロラが発生しています。
地球のオーロラすら見たことはありません。ですが木星のオーロラ一度は見てみたいものです。
それでは今夜はこのあたりで。