「イチョウ」秋に広がる黄金色の扇と銀杏の苦味

イチョウと扇と黄金色

ここに扇があります。扇子とも呼ばれますが古来からの正しい呼び名は扇なんだそうです。

あおいで風を起こすだけではなく笑うときに歯を見せないように口元を隠したりもします。
葬儀などのときの挨拶の際に正座して膝元に扇を置くことがあります。あれは扇を自分と相手との境として結界を作る目的があるそうです。
日本舞踊の小道具の中としても使われる扇ですがきらびやかで金箔の使われた扇は贈答品とされることもあります。

そして自然界にある扇型のものと言われると結構な方がイチョウの葉を思い浮かべるのではないでしょうか。

夏には緑色の葉も紅葉のシーズンには金箔とはいきませんが黄金色へと変化します。
イチョウの木は大変大きくイチョウ並木の道を歩いて上を見上げると視界のほとんどが黄金色に染められることもあります。
それはおおげさかもしれませんが金箔で仕上げられた扇がたくさん舞っているようです。

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イチョウと苦味と銀杏と

イチョウもいずれ花を咲かせて種を作ります。
その種は銀杏(ぎんなん)と呼ばれています。そう皆さんが口にしたことのあるであろう銀杏です。
食べられるのは緑というよりも翡翠のような色といったほうがいいでしょうか。少し透き通った感じで綺麗です。
塩を振って串焼きにしたり茶碗蒸しに入っていたり時にはおでんに入っていることもあります。
この銀杏ですが少し苦味があるのですがとても美味しいです。
肺を温めてくれると言われていて食べると体全体が温まる気がします。あくまで筆者の感覚ですが。
ただ食べ過ぎには注意しなければいけないようです。これはなぜなんでしょう。もしかするとピーナッツやチョコレートと同じように鼻血でも出るのかもしれませんね。

イチョウと扇と花言葉

イチョウの花は実のところあまり花に見えません。小さな花が連なっていて例えるなら細長いブドウのような感じでしょうか。
しかし花に見えなくても花は花です。しっかりと花言葉を持っています。それは「長寿」に「荘厳」と「鎮魂」です。
まず「長寿」ですがこれはきっとイチョウが比較的樹齢が長いことからきているのでしょう。ですがイチョウはどこか年輩の方につながるイメージがあります。
次に「荘厳」ですがこれは「おごそかさ」と「気高さ」という意味の言葉です。
イチョウの持つ大きさと静けさがこの言葉と結びつけたのかもしれません。
そして「鎮魂」です。この鎮魂という意味ですが「死」を連想する言葉ではありません。以前お話したことがありますが鎮魂とは「たましずめ」の意味を持っています。
たましずめとは神道の言葉で魂を鎮(しず)め体に繋ぎ止めるという意味です。

「心ここにあらず」そんな時は視界いっぱいの黄金色の扇を眺めて心を落ち着かせてみてはどうでしょうか。

http://learn-tesou.com/uranai/post-402/
それでは今夜は…といきたいところですがもう一つだけ。
実はイチョウは「庭に植えてはいけない」と言われているのです。理由はどうやら陰陽道にありそうです。その理由が分かったときはまたお話しようと思います。
改めてそれでは今夜はこのあたりで。

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