幸せを運ぶ虫「天道虫(テントウムシ)」
春になると現れる小さくて丸い虫「テントウムシ」。漢字では「天道虫」と書きます。これはテントウムシが太陽に向かって飛んでいくことから「お天道様(おてんとさま)」という太陽の俗称が由来だとも言われています。
日本では天道虫と呼ばれますが世界でのテントウムシの呼び名も「聖母マリアの虫」や「神様の虫」というように神聖な虫として扱われています。
テントウムシで代表的なものは「ナナホシテントウ」と「ナミテントウ」でしょうか。
ナナホシテントウは赤地に7つの黒い斑点があるものでナミテントウは黒地に赤い斑点があるものです。
日本ではよく見かけるのではないでしょうか。
よくイラストなどに描かれるのは赤地に黒い斑点のナナホシテントウだと思います。
テントウムシはよく益虫と言われますがその理由をご存じでしょうか。
殺虫剤などがなかった時代の話ですが植物や作物につくカイガラムシやアブラムシという害虫をテントウムシは捕食します。
農作物にとっては大変ありがたい虫なのです。
ですが益虫テントウムシがもたらす益はそれだけではありません。
テントウムシは幸せを運んでくると言われているのです。これは日本だけのものではありません。そんな言い伝えをいくつか紹介しましょう。
テントウムシは結婚と愛情そして健康のシンボル
昔から益虫とされてきたテントウムシはスピリチュアルの世界でも幸せを運んでくる虫とされています。
丸くて小さなその可愛らしい体で一体どんな幸せを運んでくるのでしょうか。
病を患っている人がいます。その人にテントウムシが止まるとその人の病気が治るという話を聞いたことがありますか?
これはテントウムシが病気を持っていってくれるという言い伝えがあるからです。
テントウムシが運ぶ幸せは健康に関することだけではありません。しかも日本だけではなく世界中にいろいろな伝承が伝わっています。
スウェーデンでは女性の手にテントウムシがとまるとその女性に結婚が近づいているとされています。
スイスでは夫婦の元に赤ん坊を授けにくるとも言われています。
ベルギーでもスウェーデンと同じように女性の手にテントウムシがとまるとその女性は一年以内に結婚すると言われています。
さらにノルウェーでは二人の男女が一緒にテントウムシを見つけると二人の間に愛が芽生えるとも言われているのです。
こうして見てみるとテントウムシが運ぶ幸運は結婚や愛情に関するものが多いですね。
なぜ結婚や恋愛なのか。それにはテントウムシの色が関係しているのかもしれません。
テントウムシを風水の世界から見てみよう
風水とは古代中国から伝わるもので五行説を元に作られた気の流れを制御する術のことです。
風水の世界では色は力を持っていると考えられています。
代表的なテントウムシの色は赤と黒ですが風水においてこれらの色はどのような意味があるのでしょうか。
風水において「赤」は「生命力」を意味します。力強さや快活なイメージを受けるのはそのためかもしれませんね。
一方「黒」はそのイメージとは裏腹に「信頼」を意味する色なのです。
風水では色の組み合わせも重要です。「赤」と「黒」を組み合わせることでまた違う力を持つのです。
その力とは恋愛運をアップさせる力です。
「黒」には格式や格調高さといったイメージもあります。
「赤」の持つ愛情というイメージと掛け合わせると「結婚」というキーワードに繋がると考えましたがこれは風水のセオリーからはちょっと離れますので忘れてください。
テントウムシも幸せも無理に掴もうとすると
今回はテントウムシにまつわる伝承や風水の観点から考えてみてお話をしました。
ですが幸せを運んでくるテントウムシを無理矢理捕まえても仕方ありません。
きっとそんなことをしても幸せはやってこないでしょう。
テントウムシだけではなく幸せも一緒です。
幸せを無理に掴みとっても仕方ありません。そのような幸せは長続きしないのではないかと思います。
実は幸せはあなたが気づかないだけですぐ近くにあるのかもしれません。
テントウムシのように小さな幸せが。
それでは今夜はこのあたりで。