噂とくしゃみと75日

くしゃみをすると誰かが噂をしているという迷信

夏にひく風邪を夏風邪と言います。夏風邪は長引きやすいとも言われていますが風邪をひいたときに出るのが「くしゃみ」です。

くしゃみの原因は風邪だけではありません。花粉だったりほこりなど主に鼻孔に異物が入ったときに異物を排出するために起こる現象です。

ですが風邪でもなく異物が原因でもないのにくしゃみが出るときがあります。

そういったときに人は「誰かが噂をしている」と言います。これは古くからある迷信ですが実はこの時に出るくしゃみの状態によって噂の内容が分かるそうです。

それは連続して出た「くしゃみの回数」です。回数によって噂の内容がある程度分かってしまうのです。ですがこれにはいくつか説があるのです。

まずは連続して出た回数が1回と2回の時です。1回のくしゃみは「批判」か「誉められている」噂で2回のくしゃみは「笑われている」か「憎まれている」と言われています。

この1回と2回に関しては伝わっている話によって様々なのではっきりとしたものは分かりません。

ですが伝わっているどの説でも共通しているくしゃみの回数があります。それは連続して出たくしゃみが3回の場合に関してです。

くしゃみが3回の場合にされている噂の内容は「惚れられ」です。なんの前兆もなく連続して3回のくしゃみが出たときはどこかであなたに対する恋話がされているかもしれません。

それともうひとつどの説にも共通する回数があります。その回数は4回です。4回が意味するのは「風邪」です。すぐに休養をとるようにしましょう。

古来よりくしゃみと共に霊や魂が抜け出ると考えられていました。この魂が抜け出るのを防ぐためにある言葉があります。その言葉とは「くさめ」という呪文でそれがくしゃみの語源だとも言われています。

さらにこの「くさめ」という言葉にも語源があります。諸説あるのですがその一つが陰陽道に伝わる言葉「休息万命(くそくまんみょう)」がくさめの語源だそうです。

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人の噂は七十五日も続くものなのか

「あの家の夫婦は仲が良い」「仲が良さそうだったのにあの二人は別れたらしい」など人間社会に「噂」はつきものです。

良い噂もあれば悪い噂もあります。そして本人に伝わる噂もあれば本人に伝わる事のない噂もあります。

噂に関することわざで有名なものと言えば「人の噂も七十五日」というものですが皆さんも一度は目にしたり耳にしたことがあるでしょう。

どんな噂も七十五日もすれば自然と消えてしまうだろうという意味を持つことわざですが何故七十五日なのでしょうか。

実はこれには陰陽五行説が関係していると言われています。

陰陽五行説の考え方のなかに「この世の全ては「木火土金水」の五つの要素で成り立っている」というものがあります。

これは暦についても同じです。一年間の中にこの五つの要素を割り振るのです。簡単に説明すると「木は春」「火は夏」「金は秋」「水は冬」を表し「土は季節の変わり目」を表します。そして季節の変わり目は季節の終わりの18日間を指します。

以前は太陰暦(旧暦)と節気が暦に使われていたため少しズレはあるかもしれませんが一年は365日です。そして陰陽五行説の考えでは365日から四回訪れる季節の変わり目72日を引くと一つの季節は約73日ということになります。

この事から「人の噂も七十五日」というのはどんな噂も季節が変われば自然と消えてしまうだろうと意味で七十五日という期間が使われたのではないかと言われています。

ですが73日ですとことわざに出てくる七十五日には2日足りません。これに噂が生まれた日と噂が消える日の2日を足せば七十五日になるんじゃないかと言うのは筆者の勝手な妄想ですので悪しからず。

さて、先程のくしゃみの話とこの噂の話には共通点があります。

それは「陰陽道」です。陰陽道とは陰陽五行説を元に日本独自の進化を遂げて天文や暦に精通し占術に呪術を操るものの事です。この陰陽道に関してはまた詳しく話すことにしようと思います。

まだまだ梅雨も明けず暑い夏の入り口にも立っていません。体調を崩しやすい季節でもあります。夏風邪と人の噂にはご用心を。

それでは今夜はこのあたりで。

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